公立高特別入試 競争率1.52倍 県立全日制42校 2年連続で低下

 岡山県教委は29日、県内公立高校の2024年度特別入試の出願状況を発表した。県立全日制で特別入試を実施する42校の平均競争率は1.52倍で、前年度(1.53倍)をわずかに下回った。競争率の低下は2年連続で、県教委が前年度に続き、総定員に占める特別入試の募集上限を引き上げたことが影響したとみられる。

【岡山県内公立高校特別入試出願状況はこちら】

 特別入試で募集するのは4677人(前年度比215人増)で、県立全日制50校の総定員1万660人の43.9%。県教委が特色ある教育を推進しようと、普通科で募集枠の上限を30%から50%に緩和したのを受け、9校が定員を拡大した。志願者数は7098人(290人増)だった。

 競争率が最も高かったのは一宮理数の3.80倍。西大寺国際情報の2.95倍、城東普通国際教養の2.73倍と続いた。真庭看護、高梁城南電気など8校10科1分野は定員に達しなかった。

 特別入試のうち、県外生徒向けの全国募集は前年度から2校増の11校が実施。定員計114人に対して30人(1人減)が出願し、平均競争率は0.26倍(0.08ポイント減)となった。居住地は広島20人、兵庫3人、大阪2人、北海道、新潟、東京、山梨、京都が各1人。

 3月の一般入試に先立ち、生徒の多様な能力や適性をみて選抜する特別入試は14年度に導入。共通の学力検査や面接のほか、各校が独自に作文などで選抜する。県立定時制の烏城と岡山市立後楽館、玉野市立玉野商工、倉敷市立の精思霞丘校、倉敷翔南、真備陵南も行っている。

 試験は2月7、8日に行われ、合格内定者には同16日に中学校を通じて通知する。

© 株式会社山陽新聞社