鹿児島県出水市の出水平野で越冬するツルの北帰行が29日、始まった。昨季より2日早い。ねぐらがある荒崎休遊地周辺は朝から青空が広がり、ツルの群れは旋回しながら上昇した。3月下旬ごろまで続く。
県ツル保護会が午前10時40分すぎ、マナヅル15羽が長島町方向へ飛び去ったのを確認した。
今季は、昨年10月17日に初飛来を確認。11月25日の調査で1万羽を27季連続で超えた。今年1月7日調査の1万2972羽がシーズン最多羽数となった。
昨季は、高病原性鳥インフルエンザの影響もあり、約1500羽のツルが死んだが、今季は現在34羽。ツル保護監視員の桑野大輔さん(47)は「死んだ羽数は例年と比べて少ない。このまま続いてほしい」と語った。