【船で向かう水辺の私邸】嵐山で冬ごもり「星のや京都」

まさに“その瞬間の特等席へ。” 星のやのコンセプト通りの過ごし方をしてきました。京都・嵐山にある旅館「星のや京都」では、2024年3月10日までの期間限定で、冬の静かな奥嵐山でゆったりと過ごす「山眠る冬ごもり滞在」を開催しています。

アクティビティとしては、炬燵に入りながら平安貴族も興じた練香（ねりこう）づくりや星のや京都専用の屋形舟「翡翠（ひすい）」を貸し切り、練香を焚きしめながら一服のお茶を楽しむことなどができます。14時までのレイトチェックアウトが可能で日常を忘れ星のや京都を満喫するプランとなっています。

宿には船で向かう特別感

渡月橋から専用の船に乗り、大堰川を遡るところから星のや京都のドラマチックなステイが始まります。

京都に息づく日本の伝統技法を感じる全室リバービューの客室、四季折々の風光明媚な景観が楽しめるデッキ「空中茶室」などがあり、千年の都が育んできた洗練された文化に浸る「水辺の私邸」がここにあります。

今回は月橋という特別室に宿泊しました。樹齢約300年の紅葉の木と大堰川が臨める絶景の客室で、まさにおこもりステイにぴったり。浴室はヒノキ科ヒバの木材が使用されており、季節湯として檸檬が用意されていました。深い湯船でリラックスできます。

山眠る冬ごもり滞在

かつて平安貴族は嵐山の地に別荘を構え、四季の渓谷の風景を愛でながら舟遊びを行っていたと言われており、まさに平安貴族さながらの過ごし方が愉しめるプランとなっています。きっとせわしない日常を忘れられるはず。

冬の香りを調合する練香づくり

平安貴族は冬のゆったり過ごす時期に、薫物合わせで香りに興じていたといいます。冬の香りを楽しめる香原料を自分好みに調合して一つの香りを完成させます。

初心者でも作り方を見ながら調合できるので、知識がなくとも教えていただきながら楽しめます。京都の老舗香木店の山田松香木店があつらえた本格的なものを使用でき、粉末にした香木や天然香原料を調合していきます。

最後は蜜や梅肉で練り合わせてつくることには驚きました。当日中に乾燥させ、翌日の貸し切りの屋形舟「翡翠」で使用できるとのことで、どんな香りになるのかワクワクしました。客室で香りづくりに集中するという体験はなかなかできることではないので貴重な体験です。

嵐峡のひととき

宿泊プラン問わず体験できるこちらは、小倉百人一首から季節ごとの歌が選定され、和菓子と飲み物がいただけます。

３種の和菓子は亀屋良長の代表銘菓「鳥羽玉」のカカオ・柚子、そして冬の和歌を表現した白雪でした。

飲み物は甜茶ハーブティーやスパークリング日本酒などから選べました。

冬の味覚を堪能する特別夕食

夕食は、冬の味覚を堪能する会席料理がいただけます。

先付には、白子と菊菜を酢橘や紅葉卸などでさっぱりと合わせた一品や口取りには、ぐじ、車海老、ふく（ふぐ）をはじめとした冬の味覚をさまざまな調理法でいただけます。冬に身体を温める湯豆腐や、通称のどぐろと呼ばれる赤むつと黒むつを贅沢に使用した御飯はまさに至福。冬の味覚を堪能する特別夕食を味わいながら、贅沢な時間を過ごせます。

朝食は、白味噌仕立ての出汁で味わう特別朝食がいただけます。