【ドジャースの軌跡】日本人初「2年連続」でワールドシリーズに登板した「マエケン」

広島東洋で8年を過ごし、日本を代表するエースとなった前田健太。2016年に海を渡り、ドジャースと8年契約を結んだ。在籍した4シーズンすべてで地区優勝を果たし、ワールドシリーズには2度も進出するなど、常勝チームで先発と救援の両方で貢献した。

2008年から2015年まで広島東洋でプレーし、同期間中に最多勝1回、最優秀防御率3回、最多奪三振2回などのタイトルを獲得して沢村賞を2回受賞。通算97勝(67敗)を挙げ、防御率は2.39を記録した。

2016年にポスティング制度を利用してドジャースと8年契約を結ぶと、ドジャースは公式SNSで「マエケン」を歓迎した。

前田健太投手
マエケンドジャースにようこそ! pic.twitter.com/L0gxp3cFkI

— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) January 7, 2016

初めてドジャー・ブルーのユニフォームに袖を通した入団会見では、「ハーイ、前田健太です。広島東洋カープから来ました」と英語で自己紹介。

迎えたシーズンでは、初登板・初先発で6回を投げて無失点で勝利を飾ると、続く登板でも6回を無失点に抑え、ドジャース史上2人目の記録をマークする。1年目からリーグ5位の16勝を挙げ、4年連続の地区優勝に貢献した。

その年の新人王はチームメイトのコリー・シーガー(現レンジャーズ)が受賞したが、前田は新人王投票で3位の高評価だった。

2017年はシーズン途中からリリーフに転向し、プロになって自身初のセーブも記録する。8月に先発に復帰すると10勝目を挙げ、日本人投手では史上5人目となるメジャー移籍1年目から2年連続の2ケタ勝利を挙げた。

この年、チームは29年ぶりにワールドシリーズ(WS)に進出。前田もポストシーズン(PS)9試合に登板し、10回2/3を投げて2勝、被安打5、奪三振10、失点1と活躍。地区シリーズでは、この年の夏にトレードで加わったダルビッシュ有らとの投手リレーで勝利し、リーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。

2018年は20試合に先発、19試合で救援登板するという柔軟な活躍を見せ、チームの2年連続WS進出に貢献した。前田は日本人投手初となる「2年連続」のWS登板を果たした。そのオフには日米野球のメンバーにも選出され、古巣のマツダスタジアムで凱旋登板して好投を見せた。

2020年にはトレードでツインズへと移籍する。2023年に移籍後初めてドジャー・スタジアムを遠征で訪れると、球場では前田のドジャース時代のハイライト映像が流れ、地元ファンはスタンディング・オベーションで前田を迎えた。さらにドジャースはSNSでも前田の訪問を歓迎し、投稿している。

Welcome back to Dodger Stadium, Kenta! pic.twitter.com/FNDdFKjaa4

— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) May 16, 2023

野茂英雄や石井一久、黒田博樹らドジャースで貢献した日本人投手の系譜を継承した前田。今季から加入する山本由伸はどのような形で日本人投手の系譜を継承するのか、また二刀流の大谷翔平はどんなインパクトを残すのか。新たにドジャー・ブルーのユニフォームに袖を通す2人の日本人選手から目が離せない。

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