NY外為市場=ドル対ユーロで上昇、FOMC早期利下げ観測けん制との見方

[ニューヨーク 29日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対して上昇した。市場では米連邦準備理事会(FRB)が週内に開く会合で早期利下げ観測をけん制するとの見方が高まっている。

CMEフェドウオッチによると、米経済が堅調であること示す経済指標を受け、FRBが3月に利下げに着手する確率は48%と、1カ月前の89%から低下した。

マネックスUSA(ワシントン)の外為トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「米国のマクロ状況は欧州よりもはるかに良好だ」と指摘。ユーロ圏では景気見通しが軟調で、ユーロに対する魅力が低下している。

FRBは30─31日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定するとの見方が大勢。焦点は会合後のパウエルFRB議長の記者会見に集まっている。

パウエル議長は昨年12月、FRBは利下げサイクルに移行すると示唆。マネックスのギブン氏は「前回の会合からの若干の押し戻しがあるかもしれない」としている。

ユーロ/ドルは0.20%安の1.08290ドル。一時は1.07955ドルと、昨年12月13日以来の安値を付けた。

ECBは先週25日に開いた理事会で政策金利の据え置きを決定。インフレ対策へのコミットメントを改めて確認し、金融緩和を検討し始めていることは示唆しなかった。

ただ市場では、ECBが4月の理事会で最初の0.25%ポイントの利下げを決定するとの観測が完全に織り込まれている。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.05%安の103.50。ただ一時は103.82まで上昇し、昨年12月13日以来の高値だった先週の水準に並んだ。

英ポンド/ドルはほぼ横ばいの1.27050ドル。イングランド銀行(英中央銀行)は2月1日に金融政策委員会を開く。

ドル/円は0.45%安の147.45円。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.62%高の4万3087ドル。

ドル/円 NY終値 147.49/147.54

始値 147.87

高値 148.09

安値 147.26

ユーロ/ドル NY終値 1.0833/1.0835

始値 1.0821

高値 1.0840

安値 1.0797

© ロイター