犬に使うべきではない『食器』5選 ダメと言われる理由と愛犬に合った理想的な選び方とは?

犬に使うべきではない食器

愛犬の食器は、毎日愛犬のために使う大切なアイテムのひとつです。陶器製・ガラス製・プラスチック製・ステンレス製・シリコン製など、その素材は様々です。

高さを出せるスタンド付きの食器もあれば、ドライフードが常に手前に転がって落ちてくるような斜めになったデザインの食器もあります。

早食いを防止するための食器、アレルギー対策のために金属を一切使わない食器、愛犬と同じ犬種のイラストがデザインされた食器、愛犬のお名前入りの食器など、選び方は無限にあると言っても過言ではないでしょう。

そんな中にも、犬に使うべきではない「食器」があります。どうしてダメなのか、愛犬に合った理想的な食器の選び方とか何か、ぜひ一緒に考えてみましょう。

1.首を曲げなければならない食器

愛犬にとって、極端に低い食器・極端に高い食器は、首を曲げながら食事をしなければならず、食べづらさもありますが、何より首や頸椎に大きな負担を与えてしまいます。

犬は基本的に立った姿勢で食事をしますから、自然な立ち姿で食事をすることができる食器であることが理想的です。

ぴったりな高さの食器を見つけることはなかなか難しいかもしれませんが、補助アイテムを使って、愛犬の首に負担をかけない高さにまで調整してあげるとよいと思います。

我が家では、高さを調整するために、パソコン用のモニター台というものを活用しています。

2.軽くて簡単に動いてしまう食器

プラスチック製やシリコン製など、軽くて簡単に動いてしまう食器は、犬にとって何より食べづらいです。動く食器を追いながら食事をしなければなりません。

愛用している食器が軽くて簡単に動いてしまうのであれば、食器の底に滑り止めシート等を活用しましょう。100円ショップでも購入できる、シリコン製の鍋敷きが意外と代用できておすすめです。

ガツガツ食べたい子にとっては、やはりプラスチック製やシリコン製の食器は動いてしまいやすいです。ガラス製や陶器製など、重量感のある食器への買い替えも検討されてみてくださいね。

底の形も重要で、お茶碗のように台座があるものよりも平たくて接地面が広いものが良いです。

3.広くて浅い食器

広くて浅い食器は、短頭種には相応しくない食器です。顔をグッと埋めるようにして食事をしなければならず、顔回りが汚れやすいです。そして、短頭種にとっては何より食べづらい食器です。

深さのある食器に顔を入れることに不安や恐怖を感じ、食べたくても食べられなくなってしまう子もいると思います。

広さ(大きさ)は大きくても小さくても良いと思いますが、短頭種には浅い食器が理想的です。浅い食器でまわりに散らしてしまう場合は、フードボールが斜めに設置できるものや、もともとボールが斜めになっているものがありますので、利用してみてください。

1回の食事量が多い子は大きめで浅い食器、少ない子は小さめで浅い食器など、愛犬が食べやすいものを選んであげてくださいね。

4.音が鳴り響く食器

錆びにくく、落としても壊れにくい、重すぎず軽すぎないステンレス製の食器ですが、一部の犬にとっては、食事がしづらい可能性があります。

日頃から室内でも首輪をし、鑑札や迷子札やチャームなどを取り付けている場合、それらがステンレス製の食器に当たってしまい、音が鳴り響くのを怖がることがあるのです。

また、光を反射することを嫌がったり、鏡のように映ることを怖がったりする犬もいるようです。

ステンレス製と比べると、ガラス製や陶器製の方が音は響きにくいですが、あまりにも気にする場合は食事をするときは首輪を外す、チャームを金属製ではないものにする、チャームをとるなど対応されてはいかがでしょうか。

5.かじられて傷だらけの食器

子犬や噛み癖のある犬によく見られますが、プラスチック製の食器をガジガジ噛んでしまい、傷だらけになった食器で食事をしていませんか?

その傷だらけの食器は、傷の溝に汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖しやすい状態です。そもそもプラスチック製の食器は、スポンジ等で洗うときにも細かい傷ができやすい素材です。

衛生面を考えると、長期的な利用は、あまりおすすめできない食器です。

まとめ

犬に使うべきではない食器を5つ解説しました。

  • 首を曲げなければならない食器
  • 軽くて簡単に動いてしまう食器
  • 広くて浅い食器
  • 音が鳴り響く食器
  • かじられて傷だらけの食器

子犬のとき、老犬になったとき、愛犬が体調を崩してしまったときなど、ドライフードにお湯をかけ、やわらかくしてから与えることもあります。そんなとき、耐熱性の食器であると便利だなと感じます。

愛犬の成長や変化にも対応できる食器選びができると良いですね♡

(獣医師監修:平松育子)

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