熊本県は、サイバーエージェントによる協力のもと、「フォートナイト」で県の魅力を体感できる取り組み「くまモン島」を1月31日よりスタートする。本稿では、それに先駆けて行われた記者発表会をレポートする。

今回の取り組みでは、ゲーム内に熊本城など同県の主要観光地が再現されており、営業部長兼しあわせ部長である「くまモン」も重要キャラクターとして登場。記者発表会後には体験プレイも行われ、「フォートナイト」を通して熊本県の魅力を楽しむことができた。

■作物を育てて資金を稼ぎ、観光施設や名所を設置しよう

今回の取り組み「くまモン島」のPVを上映したところで、まずは熊本県知事公室制作審議監津川智博氏による代表者挨拶があった。ここで津川さんは、能登半島地震の被災者へのお見舞いの言葉を述べ、熊本地震や令和2年7月豪雨災害の経験を活かし被災地へ支援を行っていくとの決意を語った。

また、熊本地震や令和2年7月豪雨災害からの復興が進んでいること、台湾積体電路製造（TSMC）が熊本に進出したことをチャンスと捉えていることを話した。今回の「フォートナイト」を用いた取り組み「くまモン島」は、TSMCによって興隆した最先端の半導体産業のイメージを活かしたものだそうだ。

続いて今回の企画意図を、熊本県知事公室広報グループ課長清水英伸氏が解説。熊本県では日本全国での知名度・好感度向上を目的とするPR活動を行っており、今回のオリジナルゲームマップ公開はその取り組みのひとつ。

また、「フォートナイト」上にゲームマップを公開するのは熊本県が47都道府県で初とのことだ（※熊本県調べ）。加えて「くまモン島」は海外ユーザーもプレイ可能となっており、日本のみならず世界に熊本の魅力を発信したいとも語っていた。

「くまモン島」ではくまモンたちが仲良く生活しており、熊本の魅力を全世界に伝える巨大な「くまモンロボ」を製作している。ジャンルとしてはタイクーンと呼ばれる経営シミュレーションで、作物を育て資金を稼ぎ、観光施設や名所を設置していく流れ。

「くまモンロボ」を発進させることでゲームクリアとなるが、YouTubeで公開されている動画「くまモン、帰省中。」の1シーンを再現した部分があるなど、メインストーリー以外のやり込み要素も存在しているそうだ。

続いてサイバーエージェントより、Metaverse Production事業部事業責任者の中野英祐氏が登壇。実際のプレイ映像と共に「くまモン島」の魅力を紹介した。

タイクーンは「フォートナイト」上でも人気のあるカテゴリだそうだが、今回一番難しかったのが「熊本県のPRをしっかりすること」と「ゲームとしての面白さ」の両立だったそうだ。熊本県の魅力を伝える上で特産品や観光地を魅力的なコンテンツとして捉え、そういった部分を経営できるようにすることで面白いゲームを目指したのだとか。