昨季王者レンジャーズ 指名打者要員としてベルトの獲得を検討か

米スポーツ専門チャンネル「ESPN」のバスター・オルニー記者によると、昨季王者レンジャーズはブルージェイズからFAとなっているブランドン・ベルトを獲得することについて、球団内部で検討を行っているようだ。レンジャーズのブルース・ボウチー監督にとって、ベルトはジャイアンツ時代の教え子である。レンジャーズはミッチ・ガーバーがFAでマリナーズへ移籍したため、指名打者が空席となっており、そこにメジャー通算194本塁打の実績を持つ35歳のスラッガーを獲得することを検討しているとみられる。

ベルトは2021年に97試合の出場ながら自己最多の29本塁打を放ったものの、2022年は78試合で打率.213、8本塁打、OPS.676と低迷。1年930万ドルの契約でブルージェイズに加入した昨季は、2020年以降で最も多い103試合に出場し、打率.254、19本塁打、43打点、OPS.859を記録した。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は「昨季の好成績を受け、ベルト陣営は昨オフの1年930万ドルを超える条件を希望しているはずだ」と報じている。

レンジャーズは昨年のドラフト全体4位で指名した有望株ワイアット・ラングフォードを開幕からメジャーで起用する可能性も取り沙汰されているが、いくらラングフォードがマイナーで好成績を残しているとはいえ、まだ44試合しかプレーしていない。ラングフォードにマイナーで実戦経験を積ませるための「つなぎ役」として1年契約でベルトを獲得することはチーム状況にフィットすると言える。

問題はレンジャーズにどれくらい補強資金が残っているかということだ。レンジャーズは放映権契約の不透明さによって補強資金に制限があり、再契約を希望しているとみられる左腕ジョーダン・モンゴメリーとの契約交渉もなかなか進展しない状況となっている。マックス・シャーザーの離脱でローテの1枠が空席となっており、先発投手の補強も検討しなければならない。ラングフォード昇格までのあいだ、エゼキエル・デュラン、サム・ハフ、ジャスティン・フォスキューといったほかの若手選手で指名打者の枠を埋めることもできるため、ベルト獲得の優先度はそれほど高くないのかもしれない。

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