メジャーデビュー前の長期契約 タイガース・キースが史上7人目

日本時間1月29日、タイガースはメジャーデビュー前の有望株コルト・キースと6年+球団オプション3年の長期契約を結んだことを発表した。まだメジャーで1試合もプレーしていない選手が長期契約を結ぶのは史上7人目、今オフだけでもジャクソン・チョーリオ(ブリュワーズ)に続いて2人目となる。MLB公式サイトのマット・ケリー記者は、キースとチョーリオも含め、キャリアの早い段階で長期契約を結んだ選手を紹介する特集記事を公開している。

史上初めて、メジャーデビュー前に長期契約を結んだのは2014年6月のジョン・シングルトンだ。再建中だったアストロズは、シングルトンが将来の主砲に成長することを期待して5年1000万ドル+球団オプション3年で契約。しかし、シングルトンはわずか2シーズンでメジャーの舞台から姿を消し、昨季ブリュワーズで8年ぶりのメジャー復帰を果たした。

その後、2018年3月にフィリーズがスコット・キンガリーと6年2400万ドル+球団オプション3年、2019年3月にホワイトソックスがエロイ・ヒメネスと6年4300万ドル+球団オプション2年、2019年11月にマリナーズがエバン・ホワイトと6年2400万ドル+球団オプション3年、2020年1月にホワイトソックスがルイス・ロバートJr.と6年5000万ドル+球団オプション2年で契約。いずれもメジャーデビュー前の長期契約であり、ホワイトソックスの両選手はチームの主力として活躍中だが、キンガリーとホワイトは期待に応える働きを見せることができないまま現在に至っている。

そして、今オフはブリュワーズがチョーリオと8年8200万ドル+球団オプション2年、タイガースがキースと6年2864万2500ドル+球団オプション3年で契約。過去の例を見ると、メジャーデビュー前の長期契約は上手くいかないケースも多いが、チョーリオとキースの2人が今季以降どんな活躍を見せるか注目される。

なお、メジャーではサービスタイム(メジャー登録日数)が172日=1年という計算になるが、サービスタイム1年未満で長期契約を結んだ選手もいる。資金力に乏しいレイズはキャリアの早い段階で将来有望な選手を囲い込むケースが多く、2008年4月にエバン・ロンゴリア(サービスタイム24日)、2011年12月にマット・ムーア(同17日)、2014年4月にクリス・アーチャー(同156日)、2019年3月にブランドン・ラウ(同58日)、2021年11月にワンダー・フランコ(同104日)と長期契約を締結。特にロンゴリアは大成功のケースとなり、2012年には6年1億ドルで契約を延長した。

ほかにはコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)、マイケル・ハリス2世(ブレーブス)、ティム・アンダーソン(当時ホワイトソックス・現FA)、ポール・デヨング(当時カージナルス・現ホワイトソックス)、フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)、ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)もサービスタイムが1年に満たない時点で長期契約を結んでいる。

The post メジャーデビュー前の長期契約 タイガース・キースが史上7人目 first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.