紀南の魅力、SNSで発信! 「ローカルダイバー」活動開始、JR西・和歌山支社が地域活性化

JR周参見駅から自転車で電車に乗り込むローカルダイバー(和歌山県すさみ町周参見で)

 和歌山県の紀南地域を定期的に訪れ、住民との交流や体験を通じて、地域の隠れた魅力をSNSなどで発信する「ローカルダイバー」の活動が27日から始まった。ダイバー9人が、上富田町、すさみ町などを自転車で巡ったり、自治体職員と交流を深めたりした。

 地域活性化を目指し、2022年10月にJR西日本和歌山支社が支社内に設置した「地域共生室」のプロジェクト。同室が紀南5市町(田辺市、上富田町、すさみ町、古座川町、那智勝浦町)に協力を働きかけて初めて企画した。交流人口の増加や地域産業の活性化、紀勢線の利用促進などが狙い。

 「ローカルダイバー」は地域(ローカル)や、飛び込み、入り込む(ダイブ)などの意味を持たせた造語。全国から応募のあった99人の中から、千葉県、埼玉県、大阪府などの20~40代の会社員や学生10人を選んだ。任期は12月まで。

 ダイバーは任期中、地元事業者の案内で地域の産業や催しを体験したり、住民と交流したりし、活動をSNSで全国や海外に発信する。ダイバーらが活動内容を冊子にまとめ、JR西日本が関西の主要駅で無料配布する予定。

 27日は、上富田町から、すさみ町までの海岸線の道路約30キロを自転車で走行。JR周参見駅(すさみ町周参見)から、自転車のまま電車に乗れる「サイクルトレイン」に乗り込み、上富田町へ帰った。その後、今後の活動などについて話し合った。

 28日は、田辺市でヒロメの種糸差し込み作業やカキの収穫を体験した。

 自転車で海岸線を走った金井太陽さん(22)=千葉大学4年=は「すごく気持ち良かった。いろいろな形の岩が面白かった。紀南地域にはまだまだ知らない場所があるので、これからの活動が楽しみ」と話した。

© 株式会社紀伊民報