新幹線の停電 破損の部品は38年間交換せず使用 JR東日本が再発防止策を説明

23日に起きた北陸新幹線などの停電について、JRが原因となった架線を支える装置の交換など、再発防止策を説明しました。

■JR東日本常務執行役員・池田裕彦 新幹線統括本部長
「多くのお客様に多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」

23日午前10時ごろ、停電の影響で北陸新幹線は一時、長野ー東京間で運転を見合わせ、東京ー高崎間は上下線で終日運休となりました。新幹線283本が運休、およそ12万人に影響が出たという今回の事故。
さいたま市の線路上で架線が垂れ下がったことで引き起こされました。その原因は、架線を引っ張り上げる、およそ1.3トンの重りを支える部品が破損していたことです。
破損した部品はおよそ30年を目安に交換することになってましたが、定期的な検査で異常が確認されず、38年間使っていました。

■JR東日本常務執行役員・加藤修 鉄道事業本部副本部長
「実情として使用環境によってかなり変化が大きいものですから実際に取り替える時には検査の結果状態を見た上で計画を立てる事にしていた」

事故を受け、JRは490カ所で緊急点検をしましたが、ひびわれなどの異常は確認されなかったということです。JRは、架線を引っ張り上げる装置について、管理が容易な物への取り換えを進めるとともに、重りの落下を防ぐ金具を、7月末までに取り付ける予定です。

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