オリ中嶋監督が語った紅林抜擢の理由は「鈍感力」ツンデレあふれる絶賛に「愛しかない」と集まる称賛

2023年5月23日の対楽天戦でサヨナラ2ランを放ち、中嶋聡監督から喜びのヘッドロックを決められるオリックス・紅林弘太郎

1月27日に更新されたパーソル パ・リーグTVの公式YouTube「パ・リーグ FANS MEETUP 2024『監督編』」に、オリックスの中嶋聡監督が出演。ショートのレギュラーに定着した紅林弘太郎内野手について語る場面があり、SNSで話題となっている。

パ・リーグ6球団の監督が勢ぞろいするなか、マイペースな紅林に対して、「どういった指示をするのか?」とファンから問われた中嶋監督は、「特別接するわけじゃない。本当にのんびりしているので、半分ケツ叩きながら」と回答。紅林の反応について「走って逃げていきます。(追いかけるのは)3歩くらい」と語り、他球団の監督の笑いを誘った。

ソフトバンク・小久保裕紀監督がファンからの質問に答えている最中、「ちょっと話それていいですか? 中嶋監督に1個、質問があるんですけど」と切り出し、こんな質問をした。

「紅林選手がデビューしたとき、プレーを見てまったく使っている理由が分からない選手(と思った)。失礼ですけど、肩は強いんですよ。でもいまみたいになるとは思わなかった。それをなぜ出だしで使おうかなと思ったのか、その理由をすごく知りたいです」

小久保監督からの“直球質問”に、中嶋監督はこう答えた。

「フレームの大きさとか、体の強さはあったので、そこが魅力だった。抜擢しましたけど、鈍感力というか。あんまり動じずにいろんなことにチャレンジしてくれるっていうのは、なかなかウチのチームにはいないタイプだったので。これを使っていったらほかががんばるのかなと。そういう意味を込めて、とりあえず夏まではと思って使いましたけど、バテなかったので。そのまま最後までいきました」

紅林は高卒2年めの2021年に遊撃のレギュラーに抜擢され、球団初の10代2桁本塁打を達成し、リーグ制覇に貢献した。1年めは2軍で打率2割2分、本塁打は1本。中嶋監督がポテンシャルを見抜いたことで、紅林はリーグ屈指の遊撃手に成長した。

小久保監督は「けっこうボーンヘッドが多くて、でも次の日も絶対スタメンで使ってて。3年たつとあそこまでの選手になるっていう」と感心した様子で聞き入る。

中嶋監督は「ボーンヘッドがあって、その日の晩は明日こそ絶対(スタメンから)外そうと思うんですよ(笑)。次の日起きてスタメンを考えるときに、いや、今日はやるんじゃないかとか。そういうことを考えさせてくれる選手」と明かしたうえで、最後は「まあ、あんまり褒めたくないので。たいしたことないです」と紅林に対するツンデレ対応も見せた。

「2023年5月、紅林選手が楽天戦でサヨナラ2ランを放ったときは、中嶋監督がヘッドロックを決め、『愛のヘッドロック』と話題になりました。

阪神との日本シリーズ第6戦では、それまで7番で起用していた紅林を3番でスタメン起用。紅林は第3打席で2ランを叩きこみ、3勝3敗のタイに持ち込みました。

試合後の監督インタビューで、中嶋監督は、『いやー、やっちゃいけないことやったのかなと思いましたけど、なかなかいい仕事しましたよね』と語るツンデレぶり。

中嶋監督の紅林へのツンデレ対応はファンの間でも有名ですが、この座談会では、小久保監督の直球質問に思わず本音を語った感じですね」(スポーツ担当記者)

中嶋監督が紅林を抜擢した理由について「鈍感力」とする一方、「たいしたことないです」とツンデレぶりを見せつけたことに、SNSでは中嶋監督を称賛する声が多く上がった。

《改めて改めて改めて、中嶋聡監督素晴らしい。誇らしいです。紅林のくだり、愛しかないよね》

《こんなこと言われたら、やる気の出ない奴おらんやろ 最高の監督です》

《使い続けた中嶋監督も着実に成長してくれた紅林もどっちもスゴいわ》

「令和の名将」の呼び声高い中嶋監督。紅林のさらなる活躍で、リーグ4連覇を達成することができるだろうか。

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