鹿沼で4年ぶりの花市 1キロに露店300店 縁起物求める人でにぎわい

多くの来場者でにぎわう花市会場

 【鹿沼】関東有数の規模を誇る花市が27日、市中心部で4年ぶりに開かれた。約1キロにわたって約300の露店が軒を連ね、縁起物を目当てに多くの家族連れらが訪れた。

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 主催は県街商協同組合鹿沼支部。新型コロナウイルス禍で2021年から中止が続いた。平安初期の定期市を起源とし、今宮神社で「初買日」として開かれていたとされる。この日は開幕に合わせ、東末広町交差点に設置したほこらを前に、同神社神官による花市安全祈願祭が行われた。

 末広通りと、交差する古峰原宮通りに、縁起物や飲食物の露店が所狭しと並んだ。長女奏心(かなみ)ちゃん(1)の健康を願い、緑色のだるまを手にした東町、会社員三橋翔(みつはしかける)さん(34)は「今年も無事に育ってほしい」と話した。

 4年前は関東近県の植木店も20店ほどあったが、高齢化などで今年の花の出店は市花木センター(茂呂)のみとなった。それでもフクジュソウやヒヤシンスなど春の花々を見に多くの客が足を止めていた。同組合の市村満(いちむらみつる)副理事長(70)は「久々の開催で出店を控える店も多く準備に苦労した。これだけの人が集まって良かった」と安堵(あんど)していた。

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