高松市/中央公園再整備基本設計の考え方まとまる、夜間照明で景観演出

高松市は、Park-PFI(公募設置管理制度)を導入する中央公園(番町1の11、敷地約3・5ヘクタール)の再整備事業について、基本設計の考え方をまとめた。既存施設を可能な限り生かした施設配置とする。商店街とつながる中央通り側にメインエントランスを設け、歩道と公園に一体性を持たせることで公園内への動線を確保する。中央部に多目的の芝生広場、その南側に木陰広場、キッズ広場、わんぱく広場を配置する。夜も安心してくつろげるよう景観に配慮した夜間照明を充実させる。
29日に開かれた「民間活力をいかした高松市中央公園再整備検討委員会」(委員長・西成典久香川大学経済学部教授)の第3回会合に示し、了承された。基本設計の考え方によると、芝生広場内には仮設ステージの設置スペースを確保するとともに、広場の外周にウオーキングコースを整備する。
キッズ広場にはイサム・ノグチ遊具と併設し、インクルーシブ遊具などシンボルとなる遊具を置く。わんぱく広場に既存の階段部を活用した滑り台を設置。噴水も設ける。既存の彫刻・モニュメント31基のうち、再整備に伴う影響が予想される7基は設置者や制作者と協議しながら公園外も含め移設場所を検討する。
既存樹木(高木約1400本)のうち、再整備の支障とならないもの(約7割程度)は保全を基本方針とする。現在と同程度(約1万9000平方メートル)の緑地面積、緑被率を確保するとしている。
北側には同事業の公募設置等予定者の菓子製造販売のルーヴ(高松市、野崎幸三社長)がカフェの入る店舗の出店を計画している。誰もが利用できるデザイン性にも配慮したトイレをカフェの東側と公園中央部に設置する。
4月に予定する第4回会合に基本設計の最終取りまとめ案を提示する。2024年度の実施設計を経て、25年度に工事に入るスケジュールを想定している。再整備基本設計業務はオオバが担当している。

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