森保監督に「遅刻は2度目」と指摘した韓国人記者が明かす“質問の真意”「日本は時間に正確な国と...」【アジア杯】

日本代表は、1月31日に開催されるアジアカップのラウンド16で、バーレーンと対戦する。

その前日会見で、森保一監督が韓国の記者から次のような質問を受け、日本でも小さくない話題となった。

「このアジアカップの記者会見に遅刻してきたのは2度目です。これはなにか理由があるのでしょうか?」

森保監督は「遅刻においてはすみません。私の時間の管理ができていないので、皆さんに申し訳ないと思います。今後、気を付けます」と異例の謝罪。そのうえで、「一番最初の時に時間前に来ていましたが、逆に遅刻をしたので、その時間調整をしていたら逆に遅れています」と説明した。

この発言を補足すると、会見の時間はアジアサッカー連盟(AFC)によって決められていて、日本代表の練習の直後に行なわれている。トレーニング場から会見が行われるメインメディアセンターまでは車で20分ほど。森保監督や会見に出席する選手(今回であれば久保建英)はかなり慌ただしいスケジュールとなる。

また、記者陣は練習後に他の選手への取材もしており、それから会見場に向かうと間に合わないケースが出てくる。監督が「逆に遅刻をしたので」というのは、「開始時間に間に合わない記者が多かったので、その時間調整をしていたら逆に遅れてしまった」という意味だろう。

他国のジャーナリストには分からなかったかもしれないが、日本の報道陣に配慮した結果、遅れてしまったという事情があった。

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また、この質問をしたフリーランスの韓国人記者にその意図を訊くと、まずこう見解を述べた。

「監督も記者も仕事をしている人間としては同じです。働く者として、時間に遅れた時は謝ったり、理由を説明したりするものではないでしょうか」

英語や日本語も堪能な同記者は「AFCのスタッフから「『会見の開始時間が遅れます。申し訳ございません』という言葉はありましたが、理由は説明しませんでした」と話し、こう続けている。

「日本はきっちりしていて時間に正確な国というイメージがあります。なのに、2度目の遅刻だったので、その理由が知りたかったのです。森保監督のせいではないのかもしれませんが、あの場では監督に質問するしかありませんでした」

文化の違いもあるのかもしれない。その熟練記者は「韓国では遅刻をすると、このような質問をするケースがよくあります。今回も同じ質問をしようと思っていたという仲間の記者が何人もいました」と明かしている。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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