高校生が介護ロボット体験会に参加 長崎県が若者の県内就職促進を目指す

介護現場で使われているロボットを体験する生徒=長崎市出島町

 福祉分野を学ぶ高校生を対象とした介護ロボット体験会が29日、長崎市内であった。介護人材の確保や若者の県内就職につなげようと県が主催。参加者は県内の介護現場で使われているロボットなどに触れ、活用事例を学んだ。
 長崎県によると、県内で介護用のロボットを導入している事業所の割合は2018年は16%だったが、21年は41%へと大幅に増加した。21年の調査では、さらに約4割が今後の導入を検討。介護現場への普及が進んでいる。
 長崎市内の高校生約60人が参加。県長寿社会課の担当者は、ロボット導入の利点について、介護する側の精神的・身体的負担の軽減や、介護される側の安心安全などを挙げ、「人の介護サービス維持のための(ロボットの)活用」と説明した。
 睡眠時の心拍数や呼吸数などを測定するセンサー付きシートや、座ったまま湯船に入れる電動式のいすなどを展示。参加者らは電動車いすに座って操作したり、愛くるしい見た目で心をケアする小型ロボット「LOVOT(ラボット)」とコミュニケーションを取ったりした。ロボットを導入している事業所の事例紹介や説明会もあった。
 長崎女子商業高2年の小船優萌さん(17)は「ロボットが働く人の負担を軽減したり、便利さが分かった」と話した。

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