一家の悲願、昇進の吉報届く 祖父の遺影、木札は大関に

大関の地位に付け替えられた琴ノ若の木札(中央上)=31日午前、千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋

 26歳の大器が一家の悲願を成就させた。31日、大相撲の新大関琴ノ若が誕生。祖父は元横綱琴桜(故人)、父は師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)という角界のサラブレッドが、看板力士の座をつかんだ。

 千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で行われた昇進伝達式。琴ノ若は「大関の名に恥じぬよう、感謝の気持ちをもって相撲道に精進してまいります」と口上を述べた。

 金びょうぶのそばには、祖父の遺影が置かれた。佐渡ケ嶽親方は「天国で喜んでくれていると思う。もう一つ上を狙わせる」と語った。

 稽古場の木札は大関の地位に付け替えられ、琴ノ若は「この地位に行かないといけないと思って稽古してきた」と感慨を込めた。

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