カズレーザー 一度嫌われた相手に好かれる方法を学ぶ…『脳を錯覚させる』とは?

お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が30日に放送された。今回は『脳科学で好感度をつかむ方法』をテーマに、『嫌いは好きの始まり!? 好感度UPの鍵はパペッツ回路』という講義で、脳内ホルモンの専門家が、人の脳が他人の好き嫌いを判断するメカニズムや相手の感情を操作する方法について解説を行った。

専門家は講義冒頭で「相手から中途半端な感情を持たれるよりも、むしろ嫌われた方が好きにさせるのは簡単かもしれない」と発言。人は初対面の時、過去の記憶から相手と似た人物を探し出し、目の前にいる相手が危険かどうかを察知する習性があるそうで、その際に脳の扁桃体(へんとうたい)という情動と関連している場所で、相手を好きか嫌いか判断するのだという。その人物に対しとても良い思い出があった場合は、快楽物質・ドーパミンが大量に放出されるが、一方で一度危険な人物と判定すると、自分の身に危害が及ばないよう“パペッツ回路”と呼ばれる海馬など一連の器官を通して嫌な印象を何度もループさせ、徹底的に刷り込む。専門家は、好きという感情はそれほど命に関わらない為、記憶に焼き付けられにくいと解説したうえで、さらに楽しいものや幸せな感情は時間と共に順応し、例えば新婚の気分は2~4年ほどでなくなってしまうと語った。

好意的な感情に比べて、人の意識に強く残りやすい嫌いという感情だが、専門家はその仕組みを応用し、嫌いという感情を一気に引っくり返すことができれば、感情の強度は保たれたまま強い好意を導くことができると解説。脳の活動を測った実験から、苦手意識を持たれている相手に対し、さりげなく好意を抱かせるような振る舞いを取ることで脳を錯覚させ、好きだという感情に導くことが可能なのだそうだ。最近では、脳を刺激する装置を用いて好き嫌いを変える研究も進められているという。

専門家は「何か美味しいものを一緒に食べるとか、何か楽しいこと、何か差し入れを持っていくとか、そういったところから、ちょっとしたところから変わる可能性があると思う」と語り、相手と価値観を共有することも好感度を高める有効な手段だとして、6~7割価値観が似ていると判断された場合、価値観が似ていない時と比べて2倍ほど相手のことを好きになるというデータを紹介した。

講義を受けて、カズレーザーは「好感度うんぬんの前に、感情を自分で、脳を自分でコントロールできる方法がもうあって、それ実用化っぽくなってるってのがもう一番驚きましたね。今後100年後とか普通にあるかもしれないですね。アプリとかと接続して、今日人と会うからなるべく穏やかな気持ちになろうとか」と今後の研究成果に期待を寄せた。

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