地域課題解決へ高校生ビジネスプラン 「Hi!de ナガサキ」最優秀 かくれんぼイベントで収益

ビジネスプランを発表する高校生=県庁

 持続可能な開発目標(SDGs)の視点で地域課題を解決するビジネスプランを高校生が考える「高校生アントレプレナーシップゼミ」の最終発表会が28日、長崎県庁であり、「かくれんぼ」のイベントを通して地域活性化を図る「Hi!de(ハイド) ナガサキ」が最優秀賞に選ばれた。
 県教委の「ながさき未来デザイン高校生SDGs推進事業」の一環で3年目。地域を担う次世代のリーダーや起業家精神(アントレプレナーシップ)を持つ人材を育成する目的で開く。本年度は県立高校の生徒20人が参加。昨年6月以降、県内の起業家や銀行員からビジネスについて学んだり、事業アイデアを出し合ったりする研修を重ねた。発表会では計6チームが、それぞれのビジネスプランを起業家らの前で発表した。
 最優秀賞は、大村高2年の鴨川稜太郎さん(17)、松浦高3年の山口紗愛さん(18)、諫早商業高3年の渡海みのりさん(18)のチーム。廃校舎などを活用し、100人規模でかくれんぼをするイベントを提案した。参加者が獲得したポイントを地域のお店で使えたり、参加費や企業協賛で収益を上げたりするユニークなアイデアを評価された。
 鴨川さんは「将来起業したいと思い、参加した。ゼミで培った力やつながりを大事にしていきたい」と話した。審査員を務めたサイノウ(福岡市)の村上純志最高経営責任者(CEO)は講評で「社会的な課題へのインパクトは、これまで以上にビジネスで重視されるようになっている。今回の発表だけにとどまらず、最後までやり遂げることを大事にしてほしい」とエールを送った。

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