イングランドとウェールズ、昨年の企業倒産が1993年以降で最悪

David Milliken

[ロンドン 30日 ロイター] - 英政府機関の債務超過局が発表した2023年のイングランド、ウェールズ両地方の企業倒産件数は1993年以降で最悪の水準となった。

エブリン・パートナーズのマーク・フォード氏は、金利や物価の面で最悪期は過ぎ去ったかもしれないというのが一般的な感触だが、英国の企業にとって取引環境はまだかなり厳しいことが改めてはっきり分かると指摘した。

ただ両地方ではこの間に登録された企業数が大きく増えているため、長期的な傾向を判断する上では、倒産率の方が適切だとしている。

23年に操業していた企業1万社ごとの倒産数は53.7社で、この比率は22年の49.6%から上昇したものの、金融危機と景気後退に見舞われた2008─09年の94.8社に比べるとずっと低い。

スコットランドと北アイルランドの23年の企業倒産はそれぞれ12年と19年以降で最悪を記録した。いずれもイングランドおよびウェールズとは破産法の体系が異なる。

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