サンドラッグ×オラクル/1400店舗のストア・コンピューターをクラウド化

日本オラクルは1月29日、サンドラッグが、全国約1400店舗の運営・業務を担うストア・コンピューターのクラウド化に「Oracle Cloud Infrastructure(以下:OCI)」を採用したと発表した。

<店舗イメージ>

「Oracle Cloud VMware Solution」を活用し、既存のIT資産を生かしながら、移行における期間、コスト、リスクを最小限に抑え、2025年3月までに、ストア・コンピューターをOCIへ全面移行するもの。

サンドラッグでは、電子棚札、セルフスキャン、セミセルフレジ、賞味期限チェック、自動発注など、店舗運営・業務支援システムは、ストア・コンピューターと連携して稼働している。

現在のストア・コンピューターは、データセンター内のオンプレミス環境上で、1店舗あたり1仮想マシン環境を構築し、約100店舗を1ハイパーバイザーで集約しながら運用している。

店舗数の拡大に伴うオンプレミスのVMware環境の増強には莫大(ばくだい)な追加投資がかかるため、ストア・コンピューターを迅速かつ柔軟に増設するためにパブリック・クラウドの活用を決定した。

その際に、現在稼働する1400店舗分のVMware環境も全面的にクラウド移行することを想定し、OSやミドルウエアを含むシステムや運用管理への変更を最低限に抑え、移行期間の短縮化、移行コストの低減も求められていた。サンドラッグは複数のクラウドサービスを検討した結果、これらの要件を満たし、クラウド移行後も自社でVMware環境を制御可能な「Oracle Cloud VMware Solution」を選定したという。

サンドラッグは、「Oracle Cloud Lift Services」のフィジビリティ・スタディーとPOCの支援により、移行の課題や懸念を整理・解消。「Oracle Cloud VMware Solution」などのOCIのスキルを習得する。日本オラクルのコンサルティングサービス部門と緊密に連携し、現在月数百店舗ごとのペースで、OCI上でのストア・コンピューター環境の構築、移行を開始している。

今後の店舗数拡大を想定し、現在の1400店舗を超える数のストア・コンピューター環境がOCI上に構築・移行される予定だ。

さらに、これらのストア・コンピューターと連携する本社業務システムのデータベース基盤もOCI上に移行する計画。サンドラッグは、この移行を起点とし、OCIで提供される広範かつ最新のクラウド・テクノロジーやデータベース・サービスなどを活用する。レガシー・システムから脱却し、ビジネスの変化に迅速かつ柔軟に対応可能なIT基盤への進化とデジタル変革を加速したい考え。

■オラクルの問い合わせ先
https://www.oracle.com/jp/

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