「ポータブル水素」で手軽に水素を持ち運ぶ 「乾電池のように使ってもらう」水素自動車の未来を変える

ポータブル水素カートリッジ

静岡県小山町の「富士スピードウェイ」イベント会場のブースで見つけたのが、トヨタ自動車とウーブン・プラネットが開発したポータブル水素カートリッジ。水素を持ち運び、まるで乾電池のように使うためのものです。中に水素を詰めて持ち運ぶためのカプセルで、重さは約5キロ。1本で、電子レンジをおよそ3時間~4時間動かすだけの電力を生み出せる水素が充填できます。

より生活に密着した水素の活用方法

水素を生活の中で活用

大がかりな水素ステーションや水素パイプラインなどのインフラを整備することなく、気軽に水素を生活の中で活用できるようになるのではないかと注目されています。

カートリッジをセッティング

ウーブン・プラネット 中村匡さん:
「水素はさまざまなエネルギーの源になるので、生活の中でいろいろな使い方ができるようになります」

ライトがつき、アイコンが表示される

カートリッジをセットするとライトがつきました! バイクや車など、さまざまな利用シーンのアイコンが表示されます。

重さは約5キログラム

重さは約5キログラム。1本のカートリッジに充填した水素で、電子レンジを約3時間から4時間動かせるだけの電力を生み出せます。

水素ステーションは国内に少ない

燃料電池車「MIRAI」

水素といえば、燃料電池車「MIRAI」の動力源。ただ水素を補給する水素ステーションは、まだまだ国内に多くありません。そこで、ポータブル水素カートリッジを使えば、近くに水素ステーションがなくてもエネルギーとして活用可能。パイプラインを通せないような山間部でも将来的には簡単に水素が供給できます。これまでになかった水素の新たな活用の形に、イベントの参加者も「水素をセッティングできるイメージがついて面白い」「やりやすかった」と好評です。

静岡県で建設中の「Woven City」

ウーブン・プラネット 中村匡さん:
「今までトラックなど、フォークリフトで運んできたタンクを人が持ち運べるようになり、家のすぐ近くまで、水素のカートリッジを持っていくことができます。将来、乾電池のように当たり前のように使っていただけるように実証を繰り返します」

持ち運べる水素は今後、静岡県で建設中の「Woven City(ウーブン・シティ)」で実証実験を重ね、実用化に向けた技術開発を進めることにしています。

© テレビ愛知株式会社