「逆にパワーにしてやろう」日本でプレーした韓国代表DFに訊いた劇的勝利の“最大の勝因”。2人目のPK戦キッカーはどう決まった?「自信があった」【現地発】

韓国代表は1月30日、アジアカップのラウンド16でサウジアラビアと対戦。1-1で突入したPK戦の末に死闘を制し、ベスト8に駒を進めた。

46分に先制を許した韓国は、しかし0-1で迎えた後半アディショナルタイム9分にFWチョ・ギュソンが同点ゴール。4人全員が成功させたPK戦を4-2で制した。

3バックの一角でフル出場したDFのキム・ヨングォンは、「前半は少し難しい時間がありましたが、それを我慢して0-0で終われた。最初に失点したんですけど、同点ゴールを決められた。トーナメントは結果が重要なので、結果的に勝利して良かったです」と試合を振り返った。

“最大の勝因”を尋ねると、「やはり諦めなかったのが一番大きいと思います。負けているときも、『絶対にゴールを決める』という気持ちで、みんなで一つになった。それが一番大きいですね」と語っている。

PK戦では、主将のソン・フンミンに次ぐ2人目のキッカーを務め、左足でゴール右に思い切りよく決めてみせた。

「PKの準備は、みんなでトレーニングからしていました。監督が順番を決めて、『自信を持って蹴れ』と。自信があったし、練習通りに蹴れました」

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韓国はそのPK戦の時はもちろん、試合中から大ブーイングを浴び、完全アウェーの中で戦った。FC東京、大宮アルディージャ、ガンバ大阪とJリーグの3クラブでプレーしたCBは「それを逆に俺たちのパワーにしてやろうと、選手たちで話していたんです。その気持ちでいきました」とコメント。圧倒されたりはしていなかったようだ。

3日後にはオーストラリアとの準々決勝が待っている。33歳は「いま一番大事なのは身体の回復だと思うので、中2日しかないので早く回復して、準備します」と話し、スタジアムを後にした。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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