ベテラン左腕パクストンの加入がドジャース投手陣に与える影響は?

今オフのドジャースにとって、最大の課題は「先発ローテーションをどのように立て直すか」ということだった。ポスティング制度によるメジャー移籍を目指した山本由伸の獲得に成功し、レイズとのトレードではタイラー・グラスノーを獲得。しかし、ドジャースの先発補強はこれだけでは終わらず、日本時間1月30日には35歳のベテラン左腕ジェームス・パクストンと1年契約を結んだことを正式発表した。パクストンの加入は、今季のドジャースの先発投手陣のプランにどんな影響を与えるのだろうか。

山本とグラスノーを獲得したあと、ドジャースはトレードとFAの両面でさらなる補強の可能性を模索していた。シェーン・ビーバー(ガーディアンズ)、ディラン・シース(ホワイトソックス)、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)といった有力投手の獲得にも興味を示していたが、トレード市場の動きが非常に遅いことを受け、FAでの補強に方向転換。最終的にはパクストンと1年契約を結んだ。

近年、ドジャースはメジャーである程度の実績を持つベテラン投手と1年契約を結ぶケースが目立っており、2022年はタイラー・アンダーソンで大成功(15勝5敗、防御率2.57)。しかし、昨季のノア・シンダーガードは期待外れの結果に終わった(1勝4敗、防御率7.16)。パクストンは故障さえなければ一定の貢献を望める投手だが、どんな結果になるか興味深い。

MLB公式サイトでドジャースを担当するフアン・トリビオ記者は「ドジャースには先発投手陣の層の厚さが必要だった。パクストンの加入は層に厚みを加えることになる」とパクストン加入のメリットを解説する。「山本はメジャーに適応する必要があり、5人制ローテも初めての経験だ。グラスノーはキャリアを通して故障が多く、たくさんのイニングを投げた経験がない。ウォーカー・ビューラーはトミー・ジョン手術明けで、開幕をドジャースの一員として迎えない可能性が高い」とトリビオ記者。ドジャースは故障明けのビューラーを慎重に起用していく方針のため、ポストシーズンまでの長い戦いを見据え、春先は無理をさせないのではないかとみられている。

よって、ドジャースの開幕ローテは山本、グラスノー、ボビー・ミラー、パクストンが1~4番手に入り、最後の1枠をエメット・シーアン、ギャビン・ストーン、ライアン・ヤーブローらが争う形となる。また、パクストンの加入はクレイトン・カーショウとの再契約を妨げるものではなく、カーショウが現役続行を決断すれば、ドジャースは再契約に向けて動き出すことになるだろう。

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