首相、政策活動費の説明拒否 立民・泉氏、連座制導入を要求

衆院本会議で答弁する岸田首相=31日午後

 岸田文雄首相は31日の衆院代表質問で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治改革を巡り、政策活動費の使途の説明を拒否する考えを示した。「使途について答えるのは差し控える」と述べた。党勢拡大や政策立案のための支出だとして「適切に使用されている」と強調した。立憲民主党の泉健太代表は議員が連帯責任を負う連座制導入や政策活動費廃止などの同党案を提起したが、首相は具体策に言及しなかった。代表質問での論戦が始まった。

 泉氏は「裏金防止策をつくるには実態解明が不可欠だ」と主張。安倍、二階両派幹部らの政治倫理審査会への出席、関与した議員の離党勧告や除名処分を迫った。立民の山田勝彦氏は、自民の二階俊博元幹事長が在任中の5年間に約50億円の政策活動費を受領したと指摘し、使途公開を要求した。

 首相は法改正が伴う連座制導入などの改革に関し「各党各会派と共に真摯に議論する」と従来の答弁を繰り返し、政倫審への出席要求は「国会で判断する事柄だ」と述べるにとどめた。

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