地域社会発展、人材育成で連携 天満屋グループ 清心女子大と協定

協定書に署名した斎藤社長(右)と津田学長

 天満屋グループ(岡山市北区表町)は31日、ノートルダム清心女子大(同伊福町)と包括連携協定を結んだ。地域社会の発展や人材の育成が狙い。グループが大学と協定を締結するのは初めて。

 連携事項は、地域の文化・生活・福祉の振興▽相互の教育・人材育成▽市街地のまちづくり―など4項目。具体的には、4月開設の同大情報デザイン学部のPBL(課題解決型学習)の場として、百貨店などグループ企業の現場を提供。学生の視点を生かし、若者が集う店づくりや商店街の活性化など幅広い地域課題の解決につなげる。大学側は、実地体験を通じて学生の課題解決能力を育む。

 同大で締結式があり、グループを代表して天満屋の斎藤和好社長が、同大の津田葵学長と協定書に署名した。斎藤社長は「百貨店、物流、人材サービスなど多彩なグループ企業のノウハウや資源を活用してもらいたい。学生の力を借り、グループのシナジー(相乗効果)を発揮して地域の課題解決に向かう」、津田学長は「教育・研究の推進と地域社会の発展に寄与できれば」と話した。

 協定は、天満屋と同大の学生8人が連携し、昨年9月から食品や雑貨の商品企画に取り組んできたことがきっかけとなった。

 ソフト開発の両備システムズ(同下石井)もこの日、同大と包括連携協定を結んだ。同社と大学との協定は2例目。人材育成、地域の文化振興など4項目で連携し、情報デザイン学部と授業やインターンシップで協力するとともに、デジタルデータを活用した地域課題解決なども視野に入れる。

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