同性婚、首相なお消極姿勢 「国民の家族観に関わる」と答弁

 岸田文雄首相は31日の衆院本会議で、性的マイノリティーから早期実現を求める声が出ている同性婚制度に関し「国民一人一人の家族観とも密接に関わる」と述べ、消極姿勢を改めて示した。同性婚に反対する一部保守層を意識した答弁。選択的夫婦別姓の導入についても、慎重な考えをにじませた。

 今後の対応では「(同性婚を巡る)国民各層の意見、国会における議論の状況、訴訟の状況についても注視する必要がある」とした。代表質問に立った立憲民主党の泉健太代表は「全国各地で多くの同性カップルが日常生活を送っている。制度を改正しないと、現在の家族観、価値観、社会の変化に対応できない」と訴えた。

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