半島北部で大きな断層破壊2回か 能登地震、揺れ20秒超も

能登半島地震による断層破壊

 能登半島地震では、発生した1月1日午後4時10分ごろに、断層が大きく壊れる現象が少なくとも2回起きていた可能性があることが、半島北部で観測された揺れの詳しい分析から明らかになってきた。大きな揺れが20秒以上続いた場所もあった。

 気象庁によると、震源は石川県輪島市の東北東30キロ付近で深さは約16キロ。同県志賀町で最大震度7を観測し、一時通信が途絶えていた輪島市の震度計でも震度7を観測していたことが明らかになった。

 政府の地震調査委員会は、発生メカニズムは断層の上側の地盤が下側に乗り上げる「逆断層型」とし、半島北部を北東から南西方向に縦断する150キロ程度の広範囲で活発な地震活動が続いていると分析。半島沖の複数の断層が連動したとみられ、平田直委員長は1月15日の会見で「周辺の断層が動くと、今後強い揺れや津波が発生する可能性がある」と呼びかけた。

 京都大の後藤浩之教授は、志賀町で震度7が観測された際、同町などで観測された波形のデータを分析。破壊が震源から北東と南西に伝わり、少なくとも計2回起こっていたとした。

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