アカデミー賞作品賞&脚本賞ノミネートのラブストーリー『パスト ライブス/再会』本国ロング予告解禁

映画『パスト ライブス/再会』場面写真(C)Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved

A24とCJ ENMが初めて共同制作した映画『パスト ライブス/再会』より、本国ロング予告が解禁された。

本作は、移住によって離れ離れになった幼なじみのふたりが24年後、36歳の夏にNYで再会する7日間を描く、大人のラブストーリー。

ソウルに暮らす12歳の少女ノラと少年ヘソン。2人はお互いに恋心を抱いていたが、ノラの海外移住により離れ離れになってしまう。12年後24歳になり、ニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいたふたりは、オンラインで再会を果たし、お互いを想いながらもすれ違ってしまう。そして12年後の36歳、ノラは作家のアーサーと結婚していた。ヘソンはそのことを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れる。24年ぶりにやっとめぐり逢えたふたりの再会の7日間。ふたりが選ぶ、運命とは―。

先日発表された第96回米国アカデミー賞(R)では、作品賞と脚本賞の主要2部門で見事ノミネート。ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)賞をはじめ5部門へノミネートされた。目の肥えた批評家たちからの熱烈な支持と更なる注目を集め、現在(1月30日時点)、231の映画賞へノミネート、77受賞と賞レースを席巻している。さらに、複数の海外メディアがベストムービーに挙げ、毎年映画ファンが注目するオバマ元大統領のお気に入り映画にも選出されるなど、すでに公開を迎えた各国では、共感と絶賛の嵐が巻き起こり、映画レビューサイト・ロッテントマト98%の高評価を獲得(※2023年10月3日時点)、世界の映画祭でも高い評価を得ている。

本作のメガホンをとったのは、本作が長編映画監督デビューとなる、セリーヌ・ソン。12歳の時、家族と共にソウルからトロントへ移住し、その後ニューヨークに移った自身の原体験を元にオリジナル脚本を執筆し、この彗星のごとく現れた揺るぎない才能が、監督デビュー作にして、世界中を虜にしている。

主人公・ノラ役には、Netflixのドラマシリーズ『ロシアン・ドール』で注目され、声優として『スパイダーマン スパイダーバース』にも参加、アジアンビューティーな魅力を活かしハイブランド・ロエベのモデルも務めるグレタ・リー。幼なじみのヘソン役には、ニューヨークとベルリンで俳優としてのキャリアを重ね、2009年よりソウルを拠点に活躍、『その恋、断固お断りします』(Netflix)などに出演し活躍の幅を広げる、ユ・テオが抜てきされた。

先日発表された英国アカデミー賞では、本作で見事主演俳優賞にノミネートされ、注目を集めている。夫・アーサー役には、『キャロル』や『マネー・ショート 華麗なる大逆転』などに出演、ケリー・ライカート監督『ファースト・カウ』で主演を務めるジョン・マガロがキャスティングされ、存在感を放っている。

このたび解禁された本国ロング予告には、ノラとヘソンが24年ぶりにNYで再会した瞬間の、互いの気持ちがあふれ出す表情や言葉にならない声で喜び合う姿が瑞々しく切り取られている。

そしてこの再会に、ノラの夫・アーサーは「この物語で、僕は運命を阻む邪悪な米国人の夫だ」、「彼は13時間かけて来た。会うなとはいえないよ」と、ヘソンに対する複雑な気持ちを妻であるノラに率直に吐露しながらも、彼ら2人の関係性を尊重し見守る。1人の女と2人の男、複雑な気持ちと緊張感を保つ3人。言いようのない“縁”に導かれた彼らが、再会の数日間を経ることで、「もしもあの時…」と過去に選ぶことができた人生の分かれ道、そして今歩んでいる日々の生活にそれぞれの想いをめぐらせる。

本作のキーワードは、映像の冒頭にも出てくる、“縁ーイニョンー”。“摂理”または“運命”という意味をもつ韓国語で、ノラのセリフにも「見知らぬ者同士が道ですれ違い、袖が偶然軽く触れたら、8000層もの“縁”が結ばれたということ」という言葉が登場する。セリーヌ・ソン監督は、この言葉の概念について、「東洋の文化では“縁”について語るとき、必ずしも行動に移せるものではないことが多いんです。時には、突然現れるような場合もあります」と説明した上で、「“縁”はロマンチックな概念ですが、結局のところ、人と人との関係性や、その親密さを表すもの」だと語る。

また、「この作品は、時間と場所の隔たりをも超えた結び付きについて描いたもの」と明かしている。12歳・24歳・36歳と3つの時代を描くと共に、ソウルとニューヨークの国境を越えてつながる、“縁ーイニョンー”。本作は、24年ぶりのノラとヘソンの再会の物語でありながら、36歳の現在、NYでノラと人生を共にしているアーサーも含めた3人の“縁”にまつわる物語である。この物語を“愛”だと語るソン監督は、「愛とは、相手のことを尊敬し、その人生を理解してあげること。守ってあげる価値がある、存在する価値があると理解してあげることです」とも語る。

お互いを理解し尊重すること、すなわちお互いを愛すること。『パストライブス/再会』は、“縁”によってつながった者同士の、“愛”についての映画である。

映画『パスト ライブス/再会』は、4月5日公開。

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