朝乃山「期待に応える」 東京で新年激励会 190人、三役復帰へエール

鏡開きで活躍を誓う朝乃山(中央)=東京・紀尾井町

 大相撲の朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)の新年激励会は31日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで開かれ、朝乃山は来場所は思い出深い大阪場所であるとし「稽古に励み、皆さんの期待に応えられるよう頑張る」と決意を込めた。全国の約190人が集まり、年内の三役復帰に期待し、エールを送った。

 激励会は東京朝乃山後援会(事務局・東京富山県人会連合会)が主催した。東京後援会長の桑山征洋県人会連合会長は「大阪では相手への苦手意識を払しょくし、ファンの期待に応えて大輪の花を咲かせてほしい」とあいさつした。

 初場所は初日から7連勝したが、8日目の玉鷲戦で右足首を負傷して休場。13日目から再出場して9勝3敗3休で終えた。師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)は最後の3日間はけがが治っていない状態で出場したと明かし「よく頑張ってくれた。悔しい思いをバネにして稽古に励んでほしい」と語り、支援にも感謝した。

 県首都圏本部の砂原賢司本部長も祝辞を述べた。若松親方(元幕内朝乃若)や母の石橋佳美さんも出席した。呼び出しの利樹之丞(りきのじょう)さんが朝乃山をテーマにした相撲甚句を披露し、会場を盛り上げた。

  ●「嫁取り」は未定

 質問コーナーでは来場者からの直球質問にたじたじになる場面もあった。好きな音楽を聞かれると「国技館に入る前に洋楽で気分を上げてます」、仕切りの前の所作が変わったというマニアックな質問には「低く当たるために意識して変えた」と明かした。「綱とりよりも嫁取りはいつか」との問いには「未定です」と苦笑していた。

 相撲少年から「大きい相手にどう勝てばいいのか」と聞かれ、「相手のあごの下に頭をつけるとか、前まわしを取るとかですね」と真面目に指導する場面もあった。朝乃山は桑山会長らと鏡開きに臨み、東京後援会の福居章副会長の発声で乾杯した。朝乃山は来場者との記念撮影に応じたり、相撲に励む少年のまわしにサインしたりして応援に感謝した。

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