ガザでは今、何より“現金”が必要 現地では物価高騰、避難者は物資を売却

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。「New global」のコーナーでは、最も効果的なガザへの支援について紹介しました。

◆ガザで今、最も必要なものとは?

イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」の戦闘が続くガザ地区では、2023年10月7日以降の戦闘で死者数が2万人を突破。停戦の先行きが見えないなか、キャスターの堀潤は「戦争が長期化するにつれ死者数が増え、一方で関心や報道量が減ってきている」と危機感を募らせます。ここにきて人道支援の現場では即時停戦を求める声とともに長期的な支援をどう組み立てていくか模索し始めているそうです。

今回、当番組では人道支援に奮闘する日本国際ボランティアセンター(JVC)の大澤みずほさんに接触。ガザからエジプトへと脱出した関係者との会合の様子を紹介しました。

大澤さんがミーティングしたのは、JVCのパートナーとして活動をともにしているNGO「アルデルインサーン」のジュマーナさん。「アルデルインサーンは(ガザへの)緊急支援を少しずつ始めているということで、JVCも一緒に何かできることがあるのではないかと思って」と会談の趣旨を説明します。

そして、大澤さんはつい先日までガザにいたジュマーナさんから現地のリアルな状況をシェアしてもらったそうですが、そこで聞いた最も効果的で即効性のある支援方法は"現金給付” 。ジュマーナさんは、「(ガザの)人々のニーズはさまざまで国際機関から提供されるものだけではない。人々は多くのものを買う必要がある。(現金支援が)本当に助けを必要とする人々の助けとなることを願っています」と思いを語ります。

現金給付が最善である理由としては、現地では物価が高騰し、避難者が何をするにも現金が必要だから。そして、物資を送るにもやはり管理が必要で、きちんと使ってもらうにもさまざまなコストがかかるから。さらには、現地では支援物資が生活のために売却されたり、物資は保管が困難だったりとさまざまな要因があり、大澤さんも「家族ごとに必要な物が違う、自分たちで買うことでより必要なものが手に入る。今、一番迅速で安全を確保できる支援」と現金給付のメリットを指摘します。

長期的な支援を行うJVCを通じて、日本からガザとのつながりを持つことができます。現地の方から日本の人々へのメッセージとして、「ありとあらゆる支援をしてくださることに本当に感謝しています」と言っておられたと堀は語ります。

◆現場のリアルな声に識者は…?

「The HEADLINE」編集長の石田健さんは、イスラエル・パレスチナ、さらにはロシアの侵攻を受けるウクライナも含め、冬になるとより過酷な状況になると同時に時間とともに国際社会からの支援も減ることが予想されることから、「こうしたところで取り上げるのもそうだし、我々も少しでも寄付、現金を使うことが一番分かりやすく効率的な関与方法なので、皆さんが少しでもそうしたアクションをしてもらえれば」と訴えます。

また、株式会社POTETO Media代表取締役の古井康介さんも「できることからやっていきたい」と話していました。

堀が紹介したJVC(日本国際ボランティアセンター)のパレスチナ・ガザ緊急支援はこちらのHPです(https://www.ngo-jvc.net/gaza.html)。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 6:59~8:30 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組X(旧Twitter):@morning_flag
番組Instagram:@morning_flag

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