琴で「さくらさくら」合奏 京都・南丹の小学校児童が卒業生の指導で初体験「面白い」

城戸さん姉妹に手を取ってもらい、さくらさくらを弾く児童ら(南丹市八木町・八木西小)

 京都府南丹市八木町の八木西小学校で、4年生27人が琴を体験する授業があった。卒業生で長年琴を続けている地元の大学院生らに教わり、爪や指で弾くことで生まれる多彩な音色を楽しみ、「さくらさくら」の合奏にも挑戦した。

 生の伝統芸能に触れてもらおうと、学校運営協議会メンバーで小学4年から琴を習っている城戸葵さん(23)=同町=に同小学校が依頼。妹で大学2年の美咲さん(20)、2人の師匠の箏(そう)曲家伊藤いづみさん(53)=亀岡市篠町=と共に、1月26日に授業を行った。

 3人で現代に作られた軽やかな曲を披露した後、葵さんは指にはめた爪で弾くと硬い音色、指ではじくと柔らかい音色になるなど多彩な奏法を紹介した。

 児童らは交代で楽器の前に正座し、さくらさくらに挑戦。講師の3人と一緒に「七、七、八」と弾く弦の番号を唱えながら慎重に練習した後、待機している児童の歌声に合わせて堂々と合奏した。

 同小学校の男子児童(10)は「弦を左手で上から押しながら弾くと音が高くなって面白い」と熱心に演奏していた。葵さんは教職も進路の一つに考えているといい「小学生と関われてうれしい。初体験なのに、みんな吸収が早い」と喜んでいた。

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