ブラジル中銀、5会合連続で0.5%利下げ 緩和ペース維持示唆

Marcela Ayres

[ブラジリア 31日 ロイター] - ブラジル中央銀行は31日の金融政策委員会(COPOM)で、5会合連続となる50ベーシスポイント(bp)の利下げを決定し、同じペースでの利下げを継続する方針を示唆した。

COPOMは全会一致で11.25%への利下げを決定。ロイター調査ではエコノミスト44人全員が50bp利下げを予想していた。

中銀は声明で「シナリオが予想通りに進展した場合、委員会は次の会合(next meetings)における同規模の追加引き下げを全会一致で予想し、このペースがディスインフレ(インフレ鈍化)のプロセスに必要な収縮的金融政策の維持に適切だと判断している」とした。

カンポス・ネト総裁は昨年12月、50bpの幅での追加利下げ示唆について、次の2会合でその方針を維持することを想定していると説明していた。

今回も同様のトーンを維持したことから、5月まで50bpの利下げを継続し、昨年8月に開始した緩和サイクルを維持することを示唆した格好だ。

G5パートナーズのチーフエコノミスト、ルイス・オタビオ・レアル氏は「声明はほぼ変更されなかったものの、少なくとも5月まで50bp利下げを維持することを示唆し、有用な情報を提供した」と指摘。6月以降は利下げ幅が25bpに縮小され、今年末の政策金利は9%になると予想した。

中銀は声明で、外部環境は依然として不安定との認識を示した。主要国の緩和開始時期を巡る議論が続いていることに言及し、外部環境は「以前ほど悪くない」とした前回の文言を削除した。

国内の消費者物価動向については、引き続きディスインフレの軌道にあり、さまざまな基調インフレ指標が目標に近づきつつあると指摘。24年のインフレ率予測を3.5%、25年は3.2%にそれぞれ据え置いた。目標は3%。

1月中旬の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比4.47%で、市場予想を下回った。

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