大関琴ノ若、誕生 「琴桜」夏場所から襲名へ

大関昇進の伝達式で口上を述べる琴ノ若(中央)。右は父の佐渡ケ嶽親方、左は母の真千子さん=31日午前、千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋(代表撮影)

 日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月10日初日)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇琴ノ若(26)=本名鎌谷将且(かまたにまさかつ)、佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若、尾花沢市出身)の長男=の大関昇進を満場一致で決めた。

 注目されたしこ名は3月の春場所のみ父の「琴ノ若」を継続し、5月の夏場所から祖父で元横綱の「琴桜」を襲名する方針。

 千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で行われた昇進伝達式で、琴ノ若は「大関の名に恥じぬよう、感謝の気持ちをもって相撲道に精進してまいります」と力強く口上を述べた。協会は使者として花籠理事(元関脇太寿山)と鳴戸審判委員(元大関琴欧洲)を派遣した。

 琴ノ若は2015年11月の九州場所で琴鎌谷のしこ名で初土俵を踏み、16年1月の初場所で序ノ口優勝。19年7月の名古屋場所で新十両となり、父のしこ名・琴ノ若を継いだ。24年1月の初場所で13勝2敗とし、昇進目安とされる直近3場所合計33勝に到達した。

 新大関の誕生は昨年名古屋場所後の豊昇龍以来で、来場所は1横綱4大関となる。日本出身の大関誕生は22年初場所後の御嶽海以来。

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