長崎・茂木小で教室 クジラ料理「じりじり」作りで笑顔 捕鯨の歴史も学ぶ

クジラの「本皮」を使った料理「じりじり」=長崎市立茂木小

 長崎市立茂木小(同市茂木町、北村和則校長、140人)で1月30日、くじら料理教室があり、同校と市立南小の6年生計22人が料理研究家の脇山順子さん(87)とクジラ料理「じりじり」を作って味わった。
 鯨肉の消費量が全国1位を誇る「鯨のまち長崎」。郷土に根付く鯨食文化を次世代に伝えようと、同市が市内の小中学校で毎年教室を開き、本年度は1月24日に形上小でも実施した。
 脇山さんは平戸市の生月島でクジラ捕りが盛んだった歴史や、県内でだけ「勇魚(いさな)」とも呼ばれていることを紹介。「クジラが眠らないのは何でだと思う?」と児童に問いかけ、「体内に疲れを取るバレニンがあるから」と説明した。
 この日は体表の黒い皮と皮下脂肪の部位「本皮」、野菜などを炒めて甘辛く味付けた生月の郷土食を調理。炒める時に脂が出てジリジリと音を立てることから、その名が付いたという。給食では赤身肉を使った「香味揚げ」が出され、児童はそれぞれを食べ比べ。茂木小の松尾陸翔君(11)は「赤身は柔らかくてお肉みたいだけど、本皮はくせになる食感」と話し、クジラ尽くしを堪能した。

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