2月から運行の大型EVバス公開 宇都宮市内を走る大型路線バスの7割を電動化へ

 宇都宮市のバス会社が、東京電力グループと共同で電気で走る大型のEVバスの大規模な導入による実証実験を行うことになり、31日にそのバスがお披露目されました。市街地の営業路線でEVバスが運行されるのは、県内で初めてになるということです。

 バスの電動化を行うのは、県内全域で路線バスを運行する関東自動車です。JR宇都宮駅東口の交流広場に関係者が集まり、大型EVバスのお披露目式が行われました。

 このプロジェクトは、国の研究開発法人の採択を受けて行い、バスの運行管理と電力の需給調整を一体的に行うシステムの開発を進めるものです。関東自動車は、今年度(2023年度)5台のEVバスを導入することになっていて、式典の終了後に関係者が体験乗車をしました。

 EVバスは、地球温暖化につながる二酸化炭素の排出を抑え、既存のディーゼル車両よりスムーズな加速で静かな乗り心地が特長です。運用コストは、燃料で走るバスより高いのが実情ですが、世界的に脱炭素が大きなテーマとなる中、新しいシステムにより経済性の改善を図り、導入の加速化を目指します。

 関東自動車は来年度(2024年度)も5台のEVバスを導入し、2029年度までに158台に増やす予定です。

 すべてを宇都宮市内の路線で走らせる計画で、これにより市内を走る大型路線バスの約7割が電動化されるということです。

 この規模でEVバスに交換するのは全国的にも例がないといい、2月3日からまずは2台が8つの運行ルートを走ります。実際に乗客を乗せてどれだけの距離を走行できるかや充電のタイミングなど必要なデータを取りながら順次、拡大させていくということです。

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