安倍派の簗氏・上野氏が政治資金収支報告書を訂正 船田氏は茂木派に「退会届」を提出

 自民党安倍派は1月31日、派閥の政治資金パーティーの裏金事件を受け政治団体「清和政策研究会」の政治資金収支報告書の訂正を総務省に届けました。栃木県内の安倍派所属の議員2人もそれぞれ県選挙管理委員会に訂正を届けました。

 安倍派によりますと、この5年間でパーティー収入から寄付の形で支出したのは、現職・元職の衆参両院の議員合わせて95の政治団体で、総額で6億7654万円だったと明らかにしました。

 安倍派は、議員ごとに設定したパーティ券の販売ノルマを超えた分をキックバックし、派閥側の報告書に支出として記載せず、受け取った議員側も収入として記載していませんでしたが、栃木県内関係では簗氏が代表を務める政治団体「自由民主党栃木県第三選挙区支部」について直近の3年分の訂正を行いました。

 安倍派、清和政策研究会からの寄付として訂正されたのは、合わせて「924万円」です。簗氏個人からの寄付として計上していたものを派閥からの寄付に記載し直しました。

 また、上野氏も同様に「自由民主党栃木県参議院選挙区第一支部」について、3年間で派閥から188万円の寄付を受けたと訂正しました。

 上野氏は「県民・国民の政治不信を与えてしまったことを心よりお詫び申し上げます」と陳謝し、「信頼回復のため懸命に取り組んでまいります」とコメントしています。

 一方、31日午前、1区選出の船田元衆議院議員が5区選出の茂木敏充幹事長が率いる「茂木派」を退会しました。

 船田氏はとちぎテレビの取材に対し「国民感情としたら派閥は皆やめるべき。いったんすべてさら地にして一定の時間を置いた後、政策集団を作るプロセスが大事だとしてきた。しかし、そうではない状況のため退会する」「自民党にとって今回の政治改革は三度目の正直となる。国民に見放されかねない危機感を持って対応していきたい」と心境を語りました。

 茂木派では、小渕優子選対委員長などが離脱の方針を表明しています。

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