安倍派塩谷座長、責任論を回避 自民、裏金解明2日に聴取開始

自民党安倍派の議員総会であいさつする塩谷立座長(奥左から2人目)=1日午後、東京・永田町の党本部

 自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー裏金事件を受け、解散方針を決めている安倍派は1日、最後の議員総会を党本部で開いた。派閥トップの塩谷立座長は「歴史ある派閥を閉じなければならない。断腸の思いだ」と述べた。出席者から出た政治責任を問う声には明確な回答を避けた。自民は、事件の実態解明に向けた関係議員の聞き取り調査を2日に始めると確認した。

 派内では「5人組」の責任論がくすぶっている。塩谷氏らは離党や議員辞職を否定している。

 議員総会は所属96人のうち約70人が出席。塩谷氏や5人組が幹部席に座った。出席者2人が塩谷氏に対し、議員辞職など責任を取るよう求めたのに対し、塩谷氏は「解散業務がいま第一の問題だ。意見を重く受け止め、しかるべき時に判断する」と述べるにとどめた。

 政治団体「清和政策研究会」の解散手続きのため、幹部で構成する常任幹事会を衣替えした「清算管理委員会」を設置することも決めた。政治資金の整理や資産の処分、事務職員への対応に当たる。資金が残った場合の扱いも検討する。

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