知識持つ人物の犯行か、苗木の盗難相次ぎ130本被害「収穫を楽しみにしていたのに…」農家は憤り 福島

去年12月から今年1月にかけて、福島県須賀川市の畑でモモやリンゴの苗木が盗まれる被害が相次いでいます。苗木の成長のために土づくりから進めてきた生産者は、悔しさをにじませています。

関根佑記者「こちらの畑には去年12月、22本のモモの苗木を植えました。しかし今は1本もありません」

まっさらになった畑。ここには、1月中旬まで22本のモモの苗木が植えられていました。

嘉斎果樹園・嘉斎大樹さん「苗木の上部を切られていて、残った部分を根っこごと盗られたという感じ」

須賀川市でモモやナシを栽培する嘉斎大樹さん。去年末にモモの「あかつき」の苗木22本を植えましたが、1月18日に17本、29日に残りの5本を盗まれました。順調に苗木が成長していれば、4年後にはまとまった量のモモが収穫できる予定でしたが、少なくとも1年分の収穫が0になってしまいます。

嘉斎さん「植えるとしたら来年になるが、その分収穫が年単位で違ってくる。そうすると収穫分が100万円くらいは見込んでいたので、それが全部なくなるということ」

「非常に知識持った人物の犯行」か

畑には苗木の上の部分だけが残っていて、犯人は、根元に近い部分だけを盗んでいったとみられています。

JA夢みなみ・秋山祐輝さん「今回の盗難事件に関しては、切り戻しをしてからの盗難。非常に知識を持った人の犯行である可能性が高い」

JA夢みなみ須賀川東支店管内では、去年12月から今年1月にかけて、4軒で130本ほどの苗木が盗難被害に遭っているということです。

JA夢みなみ・秋山祐輝さん「文書やチラシ等で防犯カメラの設置と各農家に注意喚起を行っていきたい」

嘉斎さん「土づくりからやってきてそこに苗木を植えて、数年後に実がなり収穫できるのをすごく楽しみにしていたので、その分だけショックというか悔しい気持ちでいっぱい」

JAでは、畑に防犯カメラや柵などを設置することで侵入防止対策につながるとして、生産農家にに注意を呼びかけています。

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