自民党・参院幹事長に松山政司氏 本誌が報じていた「女体盛りパーティ」参加疑惑、県連大会ではトラブルも

1月30日、参院本会議で岸田文雄首相の施政方針演説に出席した松山政司氏(写真・長谷川 新)

自民党は1月26日、安倍派の裏金問題を受けて参院幹事長を辞任した同派の世耕弘成氏の後任に、松山政司(まさじ)氏を充てると発表した。松山氏は参院福岡選挙区選出で当選4回、これまでに参院国対委員長や一億総活躍担当大臣などを歴任してきた。

自身が所属する岸田派も含め、計6派閥が解散し、岐路に立つ党の要職に抜擢された松山氏だが、本誌はかつて、松山氏のある疑惑について報じている。

ときは1998年。松山氏は、若手経営者の全国組織「日本青年会議所(JC)」の副会頭を務めていた。

同年2月14日、北海道・旭川市でJCの会合「地球市民づくり情報循環会議」が開催され、その夜、JR旭川駅前の居酒屋で懇親会が開かれた。驚くべきことに、その場で「女体盛り」がおこわなれたのである。刺身を盛りつけられたのは16歳の少女で、女体盛りを企画した参加者4人が条例違反などの容疑で逮捕されるという騒動となった。

懇親会には、全国から集った33人のJC会員のうち、20数人が参加。松山氏は翌1999年に会頭に選ばれ、その選挙は20年ぶりだったことから、立候補を控える者として、その場にいた可能性があった。

そこで、本誌が松山氏の事務所に取材したところ、「松山は会議に参加するため旭川市に行っています。ですが、このイベント(女体盛り)があったことは貴誌の報道で知ったくらいで、当然、参加していませんし、警察の事情聴取なども受けていません」との回答を得た。さらに、事件当時に松山氏がどこにいたのかを尋ねると、

「(松山氏は)どこかで食事を取っていたんだろうな、と話しています。JCの会頭に就いたとき、『こんなことは絶対にあってはならない』と再発防止と組織改革の陣頭指揮を執りました」

とのことだった。

2017年8月の内閣改造で、松山氏は一億総活躍担当大臣として初入閣を果たす。その際、この「女体盛り」疑惑が永田町を駆けめぐったという。当時、自民党関係者からも「所属する岸田派が(松山氏自身も含めて)4人も閣僚ポストを確保できたから、年功序列でお鉢が回ってきただけだ」と冷ややかな声があがった。

また、松山氏が自民党福岡県連会長だった2015年、自身の足元でトラブルが起こったことも。

「2015年2月、県連の年次大会で県議らが執行部に詰め寄って揉み合いになり、警察沙汰に。統一地方選に向けた推薦候補者選びの対立を収拾できず、松山氏に批判が集中しました」(地元紙記者)

「良識の府」参院での、自民党の信頼を回復することができるか。

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