アニメ『俺だけレベルアップな件』“極振り筋肉”で巨大ボスを一撃! 最弱主人公の快進撃に視聴者も「きたきたきたあ!」

1月27日(土)よる12時よりアニメ『俺だけレベルアップな件』第4話が放送された(TOKYO MXほか)。“VRゲーム”のような謎の【ウィンドウ】の出現により、“自身のステータスを強化する力”を手にいれた主人公・水篠旬(みずしの しゅん)。“石像”のトラウマと向き合いながら【インスタンスダンジョン】と呼ばれる異次元空間で戦闘を重ねるうち、彼はついに明確な【レベルアップ】を果たす…。これまで旬とともに“最弱”を味わってきた視聴者からも「きたきたきたあ!」「やっと“俺レベ”になってきた…!」「これくらい溜(た)めた方がカタルシスあるよね」など喜びの声が上がったほか、「腕ムッキムキすぎるww」「力こそパワー(笑)」と、“筋力に極振り”したその筋骨隆々な姿が注目を浴びた。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆本当に強く…

ウィンドウの【デイリークエスト】報酬で得た“鍵”を使い、地下鉄の入り口からインスタンスダンジョンへと踏み入った旬(しゅん)は3体のゴブリンに辛くも勝利を収める。だがその矢先、今度は狼(おおかみ)のモンスターが強襲。使っていたナイフを“初撃”で破壊されてしまう。モンスターの頭上にはウィンドウに赤い文字で【鋼鉄の牙・ライカン】と表示されていた。

うなり声を上げながら文字通り牙をむくライカン。四足獣らしい俊敏さで、一気に飛びかかってくる。…やられる!?そう思った瞬間、体が動いた。これまで稼いだ【能力値ポイント】を全て【STR(筋力)】に振っていたおかげだろう。敵のこめかみにカウンターで拳を入れ、“攻撃ごと”弾き返す。戦える…! だが、敵もまたダメージはほとんどない様子で起き上がってくる。素手では倒せない。「(魔力の込められた武器さえあれば…)」。直後、旬はハッとして叫ぶ。「インベントリ!」。ウィンドウがひらき、“所持品”が並ぶ。そこには“剣の形”をしたアイコンが…。すぐさまそれに手を伸ばすと、青白い稲光とともに本物の剣が出現。引き抜く反動で振り回し、そのまま襲いくるライカンを両断した。

…その剣は、“石像たち”に蹂躙(じゅうりん)されたあの日、旬を置いて逃げ出したハンターの真島が置いていったものだった。確かにあの時、旬は最後まであらがうためにその剣を拾っていた。なぜそれがウィンドウから出てくるのかは分からないが、兎(と)にも角(かく)にも窮地は脱した…。

“インベントリ”から剣を引き出す旬 真島いわく「30万出して買った」とのこと

「あれ?レベルが2になってる…」。一息ついたところで、旬は【ステータス画面】の変化に気づく。腹筋やランニングなどのデイリークエストでは能力値ポイントをいくら振り分けようとも【レベル】は上がらなかった。しかしゴブリンやライカンを倒した今、レベルが1上がり、【AGI(素早さ)】や【VIT(体力)】なども全て1ポイントずつ増加。【HP・MP】の値は約2倍に上昇し、ライカンの“初撃”でつけられた頬の傷も治っている。“ゲーム”のような現象を不思議に思いながらも、旬は握り拳を作り実感していた。「(本当に俺、強くなれるんだ…)」

そんな感慨にふける旬の姿を、およそ30体のライカンが暗闇からのぞいていた。殺気に気づき、汗が吹き出す。だが、旬は“怖がることはない”と自身に強く言い聞かせて群れの中へと飛び込む。1体、また1体、次は2体同時に、旬は次々と“獣”を切り裂いていく。体を返り血で汚すたび、“レベルアップのウィンドウ”が表示されていった。「(強くなれるのなら、このふざけたルールにだって従ってやる…!)」

…気づけば、天井も壁も足元も真っ赤に染まり、“真島の剣”は刃が欠け始めていた。代わりにいくつかのアイテムと、どうやら対動物系モンスターに“バフ”がつく【称号・Wolf Assassin】を獲得。そして、ダンジョンを脱出するための【帰還石】が手に入った。…このまま引き返すか、それとも“ボス”を倒すために前へ進むか。床を埋め尽くすライカンの屍(しかばね)の山を越えて、旬は“奥”へと向かうのだった。

“石像の恐怖”を知る前の真島(右から3人目) 最後には逃げ出してしまったが、その時に落とした武器が旬の命を救った(画像は第1話より引用)

◆そのために来た

インスタンスダンジョンを進みながら、旬は“経験値”を稼いでいた。長い爪を持つ猿のようなモンスターや黒ヒョウに似たモンスター、そしてライカン…。敵の頭上に現れる“名前のウィンドウ”は、どうやら自分との実力差によって文字色を変える。最初は格上を表す赤色だった“ライカン”も今では白、格下になった。

気づけばレベル15。筋力(STR)は45に、その他のステータスも24までアップし、HPは4桁まで伸びた。中でも“感覚能力値”の向上は、敵の気配や強さを探る力を与えてくれる。だがそれゆえに、地下に潜むボスが“怪物”であることが分かった。レベルを上げたいところだが、ここらの“ザコ敵”ではもう経験値が低い。無駄な戦いを続ければ、“真島の剣”もいつか壊れてしまうだろう。旬は意を決して、最下層への階段を降りていった…。

やがて、ひらけた場所へ出た。そこはまるで何千年も経過したような駅のホーム。コケが生え、水が溜まり、空っぽの列車が放置されている。ボスはどこだろうか? そんなことを考えていると、地鳴りとともに水面が揺れ始めた。刹那、旬は目の端に“何か”を捉える。「…速いっ!」。大きな水しぶきが上がった直後、自身の体がはるか後方の壁に打ち付けられる。剣はあっけなく折られた。だが、痛みにもがく時間も、息を整える時間もない。眼前には、巨大な大蛇。その頭上にはオレンジ色の文字で【沼の王・青毒牙のカサカ】と浮かんでいた。

青毒牙のカサカ

小さなビルくらいはありそうな巨体を前に、旬はなんとか活路を見出そうと折れた剣ひとつで立ち向かう。しかしその強固なうろこには、全く歯が立たない…。人間の子どもサイズはあろうかという2本の“毒牙”。ひねりながら高速で突進してくる巨体。敵が持つどれもが規格外だった。オレンジ色の名前は“同格”を示すはずなのに…。

旬が“目を覚まして”から1週間。地道なトレーニングに汗を流し、ダンジョンでも可能な限り“レベル”を上げた。それでもなお理不尽なほどに届かないこの現状に、旬は心の中で叫ぶ。“あとどれくらい強くなれば、あざ笑われ続けたこの人生を挽回(ばんかい)できるんだ…”。脳裏に浮かぶ、“人類最弱兵器”とやゆされた日々。優しい顔をした大人もみな、ただ「頑張れ」と肩に手を置いてきた…。弱いからそんなあだ名までつけられる。弱いから見下され、ナメられる…。「俺だって、自分が、恥ずかしい……」

ーー知識があっても頭の回転が早くても、人のためを思っても……“強者”の前ではあっけなく裏切られる。優しさなんて無意味だ…、だから強くなるんだ! そのためにここまで来たんだろっ!!!ーー

…………旬の中で、何かがキレた。

怒りをあらわにする旬 喉から血が出そうなほどに、心の内を叫ぶ

◆“上級レベル”

怒りのままに感覚を研ぎ澄ませると、全身を“青いオーラ”が包んだ。対する大蛇はこちらを囲うようにトグロを巻く。“石像”に囲まれた時の恐怖はこんなものではなかった…。相手の突進に合わせて高く飛び跳ねる。眼前を通り過ぎていくうろこのつなぎ目に剣を突き刺し、そのまま不安定な“ヘビの足場”を駆け上がる。狙いは大蛇の“首元”。筋力を中心に鍛え上げてきた、今の俺なら……。「今の俺ならあぁああ……!!!!」

…例えるなら、鋼鉄でできた巨大な風船を抱え込み、中の空気を押し出すように力を込める。大蛇からしてみればきっと喉元をかみちぎられるような感覚だろう。叫び、もがき、血を噴き出しながら暴れまわるカサカを、しかし旬は離さない。響き渡る咆哮(ほうこう)はもはやどちらのものか分からなかったが、やがてそれは大蛇の断末魔へと変わった。その中にかすかに聞こえる鈍い破砕音。カサカはついに事切れて、その巨体で地面を揺らすのだった。

「……少しは強くなったみたいだな」。もうピクリとも動かない大蛇の体に背をあずけ、息を整える旬。目の前には“レベルアップ”を知らせるウィンドウが続け様に表示されている。そして手元には“撃破報酬”として1本の短剣が握られていた。名称【カサカの毒牙】。黒い刀身に禍々(まがまが)しい装飾がついたその武器は、大蛇の牙から作られたもの。入手難易度はまさかの「Cランク」だが“真島の剣”の2倍の攻撃力があり、“麻痺(まひ)・出血”の効果も付与されている。「おかげで良いのがゲットできたぞ…」。激闘を繰り広げたインスタンスダンジョンは、気づけば元の地下鉄に戻っていた。

“石像”を前に浮かべていた絶望の表情は、今の旬からもう想像もつかないだろう(画像は第1話より引用)

地上へ出ると人影はなかった。何時頃だろうか。とうに陽は落ち、しとしとと雨が降っている。「ちょっと!入ってきちゃ困りますよ。放送が聞こえなかったんですか?」。何やら武装した兵士に声をかけられた。どうやら近くで【ダンジョンブレイク】が発生したらしい。兵士は旬がハンターであることに気がつくと、現場へと案内する。「でっかいのが1匹、残ってるんですよ…」

向かった先には、とがった岩の隙間から青白い光を発する巨大なゴーレム。高さはちょうどビル5階分といったところか。何人ものハンターをまとめて相手していた。その奮闘を、野次馬たちがスマホに収めている。旬は現場に着くや否や、戦況を把握。集まったハンターたちは“急造チーム”で連携が取れていない上に、そのほとんどがE級だった。倒すどころかダメージすらまともに与えられていない惨状で、旬は一人思った。「(…ボスはD級。さっきまで戦ってたボスより、下だ!)」

槍(やり)投げの要領だ。旬は折れた”真島の剣“を取り出し、逆手に構える。「くらえっ!」。野次馬の背後からゴーレムの頭部目掛け、勢いよく放つ。剣は光の線となってゴーレムに直撃。 “グゥオオオアアァ…”。うめき声を上げながら膝をつく。“防御”が崩れたところに周りのハンターたちがすかさず追撃を入れると、ゴーレムはそのままアスファルトに向かって倒れた。

「やった…!俺たちやったんだ!」。“何か”が起こったことにすら気づかず、喜ぶハンターたち。ただ1人、D級のハンターだけが疑問を持った。「どうして防御が崩れたんだ?俺たちの攻撃は1ミリもダメージを与えてない。さっき飛んできた何かが…」。視線を巡らせた先にあったのは、ちっぽけな折れた剣。こんなもので倒すなんて…「“上級ハンター”なのか?」。降り止まない雨の中、旬は去り際に雑に振り返る。「まさか一発で倒せるとは。あのゴーレム、あんまり体力残ってなかったのかもな…」。まくったパーカーの袖から、大小様々な筋肉が発達した前腕がのぞく。それはまさに筋骨隆々(きんこつりゅうりゅう)、質実剛健。“強者”の出立ちを思わせた。

ゴーレムとの戦闘にはB級ヒーラーの観月も加わっていたが、まだ“トラウマ”を克服できていなかった(画像は第2話より引用)

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画像提供:©Solo Leveling Animation Partners

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