「黒い影から命令を受けた」宿泊客の女性ら10人に薬を飲ませ性的暴行などした罪 初公判でゲストハウスのオーナーの男(49)が無罪主張【岡山・里庄町】

自らが経営する岡山県里庄町のゲストハウスで、宿泊客の女性に薬を飲ませ性的暴行をしたなどの罪に問われている経営者の男の裁判です。きょう(1日)の初公判で、男は「覚えていない」と語り、犯行時は心神喪失状態だったと、無罪を主張しました。

準強制性交等や準強制わいせつなどの罪に問われているのは、岡山県里庄町の旅館業・武内俊晴被告(49)です。

起訴状などによりますと、武内被告は2018年から2022年にかけ、自身が経営するゲストハウスの女性客や知人女性あわせて10人に対し、睡眠作用のある薬物を飲み物などに混ぜて摂取させ、抵抗できない状態にした上、性交やわいせつな行為をしたなどの罪に問われています。

きょう(1日)の初公判で武内被告は、
「繰り返し現れていた目の前の黒い影から命令を受けた。実行しなければ殺される」
「向精神薬とアルコールの同時摂取により覚えていない」

などと話し、弁護側は犯行時、武内被告は心身喪失状態だったと無罪を主張しました。

検察側の冒頭陳述では、武内被告が
・犯行時カメラで映像を撮影し保存していた
・薬物を酒に混入すると青色に変色することを知り、発覚しないよう深緑色の抹茶カクテルに混入していた
などと悪質性を主張。

また被害を受けた女性の「PTSDの症状がある」「生きるのが辛い。厳しい処罰をもとめます」などといった聴き取り内容も提出されました。

今後の裁判では、武内被告の責任能力の有無が争点となります。

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