ルノーEV新会社への出資は協議中、協業も計画通り進捗=三菱自副社長

Maki Shiraki

[東京 1日 ロイター] - 三菱自動車の松岡健太郎副社長・最高財務責任者(CFO)は1日の決算会見で、仏ルノーが電気自動車(EV)事業新会社アンペアの新規株式公開(IPO)を中止したことを巡り、「ルノーとの共同プロジェクトは計画通り進捗している」とし、アンペアへの出資についても「協議を続けている」と述べた。

アンペアは昨年11月にルノーが設立したEVの開発・製造・ソフトウェア開発を手掛ける事業会社。ルノーは今年前半にアンペアのIPOを予定していたが、現在の株式市場の環境がIPOに適さないとして見送った。

ルノーとアライアンス(連合)を組む日産自動車と三菱自はアンペアが生産するEVの供給を受け、自社ブランドで販売する計画。アンペアに日産が最大6億ユーロ(当時のレートで約960億円)、三菱自が最大2億ユーロ(同約320億円)をそれぞれ出資することで合意し、具体的な出資計画を協議中だった。

ルノーによると、日産と三菱自はIPOの有無に関わらず、アンペアに出資できる取り決めになっており、一方、米半導体大手のクアルコムはIPOが出資の条件になっていた。

ルノーのティエリー・ピエトンCFOは1月29日の電話会議で記者団に対し、「彼らがほかの形で参加したいのか、それとも現状のままなのか、彼らと話し合う必要がある」と述べた。

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