「まさに断腸の思い」派閥裏金事件で解散…自民・安倍派最後の総会 塩谷座長無念 “介錯役”宮沢衆院議員は表情硬く

裏金事件に揺れる自民党の最大派閥・安倍派にとって最後の議員総会となりました。塩谷立座長は「派閥の解散は断腸の思い」と話す一方、この問題の口火を切った宮沢博行議員は最後は派閥への感謝を述べました。

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<坂口将也記者>
「間もなく安倍派の議員総会が始まります。幹事会を終えた幹部らが神妙な面持ちで会議室へと入っていきます」

派閥の解散を決定した安倍派にとって最後となる議員総会が開かれました。

<自民党・安倍派 塩谷立座長>
「歴史ある清和研を閉じなければならない、まさに断腸の思いでございます」

静岡8区に地盤を置き、座長を務める塩谷立衆院議員は、45年続いた安倍派の幕を閉じる事への悔しさをにじませながら、所属議員に長年にわたる誤った会計処理について陳謝しました。

<自民党・安倍派 塩谷立座長>
Q座長の責任を問う声は?
「責任をとるべきではないか?という意見が出た。法的な責任は問われなかったが、政治的責任としてそれが必要ではないか?と。すべての責任を(座長に)負わせることは問題ではないか?という意見もあった」

自民党を揺るがした裏金問題。派閥からの指示を初めて公にした静岡3区が地盤の宮沢博行衆院議員。派閥解消を求め、「安倍派を介錯する覚悟」とまで語っていました。

<自民党・安倍派 宮沢博行衆院議員>
「(解散を求めていた)話の通りになっているだけですから、粛々と受け止めていきたいと思う」
Q(派閥解散の)率直な思いは?
「これは再出発です。国民のみなさんに説明し、謝罪し、信任を再び勝ち得ていく、その再出発だと思っている」

終始険しい表情のまま、最後に口にしたのは派閥への感謝でした。

<自民党・安倍派 宮沢博行衆院議員>
「安倍(晋三)元総理にも選挙に3回も来てもらった。いろいろと政治のノウハウについてもご指導いただいたので感謝している」

安倍派の裏金事件をめぐっては、1月31日、政治資金収支報告書の訂正を総務省に提出。過去5年間で、6億7654万円の不記載があったことを明らかにしました。

県内選出議員も不記載があったことを認めていて宮沢博行衆院議員は132万円、塩谷衆院議員は234万円。塩谷議員は既に報告書の訂正を行っています。

安倍派は今後、清算管理委員会を設置し、解散に向けた手続きを進めるとしていますが、派閥の解散だけでは政治の信頼を取り戻すことは不可能です。

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