オレンジ鮮やか…奄美タンカンの収穫期始まる

鮮やかに色づいたタンカン=1日、宇検村石良

 奄美群島で特産タンカンが収穫期を迎えた。鹿児島県宇検村石良にある泰山武人さん(68)=同村須古=の畑で1日、シーズンの幕開けを告げるJAあまみ主催のはさみ入れ式があり、農家らが鮮やかなオレンジ色に実った出来を祝った。今季は秋の日照時間と寒暖差が十分だったため、糖度が高く品質は上々。収穫は3月中旬まで続き、関東や関西、東北に出荷される。

 泰山さんの70アールの畑は昨年6月の記録的大雨で木が水に漬かったが、順調に育った。「収量は平年並みで大玉が多い。多くの人に奄美産のタンカンのよさを知ってほしい」と話した。

 県大島支庁によると、鹿児島県は生産量が日本一で、奄美群島は約1240戸が350ヘクタールで栽培する県内最大産地。収穫量は実りが少ない「裏年」に当たるため、前年度より400トン少ない約1100トンを見込む。

畑いっぱいに実ったタンカン=1日、宇検村石良
タンカンの木にはさみを入れる農家ら=1日、宇検村石良

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