安倍派・塩谷座長「次期選挙は出馬」 「裏金問題」で派閥も次々解散、静岡県の議員は

派閥の「裏金」という形で逮捕者まで出た「政治とカネ」をめぐる問題。先陣を切って“激白”をしたことで、全国から注目を集めた静岡選出の“あの議員”を取材していると…

宮澤博行衆院議員 有権者から「キックバックの人」

比例東海/安倍派 宮澤博行衆院議員(掛川市・28日)
市民「どうですかキックバックは?」
宮澤議員「(笑)」

静岡3区を地盤とする安倍派の宮澤博行議員。皮肉にも、地元有権者から“キックバックの人”と冗談を飛ばされました。

比例東海/安倍派 宮澤博行衆院議員(掛川市・28日)
「事務連絡。不記載に関しては事務連絡。そして私が仕方ないからそれに従おうと決断をし、領収書で管理をしたというのが私の流れ」

安倍派 塩谷立座長「次期選挙も出馬する」

同じように注目の的となっていた人物はもう1人。宮澤議員も所属する安倍派で「指導役」を務める塩谷立座長です。派閥の解散は決まっているものの、幹部に対する“責任論”も飛び出していた中、28日、浜松市内の事務所で記者会見を開きました。

安倍派 塩谷立座長(浜松・中央区 28日):「還付金についてはある程度理解はして、承知はしていた。若手、あるいは中堅の人たちが自分でパーティーを開けない、そのパーティーを活用して、自分の政治活動に使うということで、この考え方は間違ってないと思っております」

ただ、「不記載」については…。

安倍派 塩谷立座長(浜松・中央区 28日):「今回の事態が明らかになって初めて知りました」

さらに、今後の“進退”についても言及しました。

安倍派 塩谷立座長(浜松・中央区 28日):「政治と金の問題、あるいは、これからの自民党の政治のあり方など、大変大きな問題に発展してきた。したがって、そういうことをどうするかということを本当に真剣に取り組んでいかないと、やはり国民には理解されないだろうと思うし、仮に誰かがその責任を取って辞めるとか異動するとかでことが済めば、いわゆる幕引きをするような状況になることの方が問題だと思うので、今のところは、そういったことは考えていないし、まずはこの事案の処理をしっかりやると同時に、大きな課題に向かって取り組んでまいりたい」

Q:次期選挙は出馬する?
A.「そのつもりでいる」

細野豪志衆院議員

自民党では安倍派以外にも、派閥が次々と解散を決定しています。

静岡5区/二階派 細野豪志衆院議員(御殿場市 28日):「政治不信を払拭するためにという意味で考えれば、やむを得ないかなと」

解散を発表した二階派に所属する静岡5区の細野豪志衆院議員。2019年、当時、自民党の議員ではなかったものの、「特別会員」という形で二階派に入会。派閥へ入ったことが、自民党入党のきっかけとなりました。

静岡5区/二階派 細野豪志衆院議員(御殿場市 28日):「思い入れは非常に強いが残念。政治家同士というのは1人ではなかなか政策実現できないので、政策的な連携はいろんな方としていきたい」

細野議員が二階派に所属したのは5年ほど。ただ、派閥への所属がこれよりも短かった議員もいます。

城内実衆院議員

静岡7区/森山派 城内実衆院議員(都内 25日):「森山派は解散ということになりました」

去年5月に森山派へ入った静岡7区の城内実衆院議員。森山氏からのラブコールを受けての入会でしたが、1年も経たずして派閥は解散となりました。

静岡7区/森山派 城内実衆院議員(都内 25日):「しばらくは元通り無派閥でしっかり活動していきたい。ただ派閥が解消したとはいえ、一緒のグループだったので、森山前会長にしっかりこれからも指導いただきながら、農林水産分野の自民党の中の一番影響力のあるエキスパートな方ですから、地元の農林水産業、あるいはほかの分野の産業の発展のためにも、森山現総務会長・森山派派閥の会長の力をいただきたいなと思っている」

自民党内に6つある派閥のうち、4つが「解散」を決める中、この派閥にも29日、動きが。

自民党 茂木派 茂木幹事長:「わがグループも、いわゆる派閥としては解消し、お金や人事から完全に決別します。すなわち新たな政策集団に脱皮していくということ」

小渕優子選対委員長など、離脱者が相次ぐ茂木派。今後は政策集団として活動していくことを発表しました。

牧野京夫参院議員

その茂木派に所属し、自民党の幹事長代理を務める参院・静岡選挙区の牧野京夫議員は、まだ“今後”について言及していません。

「裏金問題」に「派閥の解散」。通常国会が始まっている中で、静岡からも政治に対して注目の眼差しが向けられています。

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