ミツビシが世界販売3位『エクスパンダー』シリーズの電動車を初公開。PHEV派生の新開発HEV搭載

 三菱自動車は2月1日、同社のグローバル販売台数で三本の指に入るクロスオーバーMPV『XPANDER(エクスパンダー)』と『XPANDER CROSS(エクスパンダー クロス)』のエクスパンダー・シリーズにハイブリッドEVモデル追加。同日にタイの首都バンコクでワールドプレミアを実施した。

 ミツビシ・エクスパンダーは、2017年のインドネシアでの発売を皮切りにアセアン地域をはじめ、中南米、中東などで展開されてきた3列7人乗りクロスオーバーMPVだ。同車種はMPV(マルチ・パーパス・ビークル)ならではの居住性と多用途性、SUVらしい力強いスタイリングと走りを特長とし、2019年にはよりタフな印象を与えるデザインの最上位モデル『エクスパンダー クロス』が追加されている。

 今回発表されたハイブリッドEV(HEV)モデルは、そんなエクスパンダー・シリーズにミツビシが培ってきた電動化技術を加え、パッケージの魅力をいっそう高めたもの。国内外で販売されている『アウトランダーPHEV』などで用いられてきたプラグインハイブリッドEV(PHEV)から派生した新開発のHEVシステムは、環境に優しく爽快で力強いモータードライブを提供する。

 また、新開発の1.6リットル直列4気筒エンジンには、三菱自動車のエンジンとして初めて電動ウォーターポンプを採用。これによりガソリンエンジンCVTモデルと比べ、エンジン単体で約10%、NEDCモードの市街地走行では約34%の低燃費化を達成している。

車両寸法は4595×1750(1790)×1750mm。ホイールベースは2775mm、最低地上高は205mmとなっている

 駆動はFF方式の2WDながら、ミツビシが誇るアクティブヨーコントロール(AYC)をはじめとした独自の四輪制御技術によって実現された、ドライバーが意のままに操れる走りも魅力のひとつだ。積極的なEV走行と、さまざまな天候や路面で安全・安心の走行性能を実現する新開発の7つのドライブモードもこれに寄与する。

 HEVシステムの一部である駆動用バッテリーは前席のフロア下に配置された。これによってシリーズの特長である、市街地でも取り回しし易いボディサイズでありながらクラストップレベルの居住空間が維持されている。この他、HEVモデルではサスペンションに専用チューニングを施し、優れた操縦安定性と良好な乗り心地を実現。さらに、ボディの要所に吸音材や防音材を追加することで静粛性を高め、よりストレスなく会話を楽しめるよう配慮されるなど、多人数が乗車するMPVならでは仕様変更が行われている。

 フロントに代名詞である“ダイナミックシールド”を備える外観での変化は、ハイブリッドEVモデルであることを示す「HEV」バッジや「HYBRID EV」バッジが各所に配置されるとともに、フロント下部やリヤバンパーなどにブルーのアクセントカラーが追加された。カラーリングではグレー系主体の既存3色に“ホワイトダイヤモンド”を追加設定。さらに、上級モデルのエクスパンダー クロスには“グリーンブロンズメタリック”も設定されている。

 2月1日(木)よりタイでの発売がスタートした『エクスパンダー』『エクスパンダー クロス』のHEVモデルは、ミツビシ・モーターズ・タイランドのレムチャバン工場にて生産される。タイでの価格は前者が93万3000バーツ(約386万円)、後者は96万1000バーツ(約398万円)だ。

インテリアでは8インチカラー液晶メーターを採用し、スクリーンを広く使ってコンテンツを表示させることで、使いやすさが向上。画面は好みに合わせて、先進的なエンハンスモードと、アナログメーターを模したクラシックモードを選択することができる
ドライブモードはEVプライオリティ、チャージ、ノーマル、ターマック、グラベル、マッド、ウェットの7種類
PHEVから派生した新開発のHEVシステムは、EVモード、ハイブリッドモード、回生モードで構成される

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