【武豊日記】夢のある提言

「週刊競馬ブック」は、コアなファン向けの専門誌ですが、今週号の一筆啓上欄に片山良三さんが書かれた、「伝説の人には伝説的な特例を」というコラムがボクの周辺では大反響を呼んでいます。実物を手に取って読んでいただくのが一番なのですが、要するに、ボクがいつ騎手を辞めても、その時点で無試験で調教師免許を進呈して、本人の気が済むまで武豊厩舎を構えてもらってもいいのではないかという趣旨の提言でした。

「元気をもらいました」

こんなマニアックな雑誌を読んでくれていたの?と思うような方々から連絡をいただき、いやいや夢のようなお話ですと説明しながら、なんとなくうれしい気持ちになってしまいました。片山さんは、ボクのデビュー当時から取材を続けて来られている方ですが、こんなことを案じてくださる人がいて、賛同の意見をおっしゃってくださる方もおられるというのは、本当にありがたいことです。

ボクも間もなく55歳。まだまだジョッキーを辞める気持ちなどサラサラありませんし、その後のことを想像したこともありませんでしたが、こういう夢のある提言はいいですね。元気をもらいました。

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