24年度予算案 茨城・つくば市 過去最大1118億円 一般会計 小学校新設や増設

つくば市役所=同市研究学園1丁目

茨城県つくば市は1日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度から3.0%増の1118億400万円を計上し、6年連続で過去最大となった。つくばエクスプレス(TX)沿線の子育て世帯の増加を受け、小学校を新設・増設するほか、高校通学支援金の交付、母子を支援する「こども未来センター」の設置などを盛り込んだ。

小学校はTX沿線の同市中根・金田台地区に新設する。2026年4月開校を目指し、建設工事費など20億5446万円。児童数の増加に伴い、市立谷田部小の校舎を増築する。設計業務の委託費として5281万円を計上した。

高校通学支援金は、電車やバスなど公共交通機関で通学し、定期代が年間10万円を超える高校生に年3万円を交付する。市内在住の高校生が対象で、1億6152万円を計上した。

主な新規事業として、母親の妊娠から子育てまでを一体的に支援するこども未来センターの整備に2476万円、自宅前で期日前投票できるオンデマンド型移動投票所事業に1328万円、学校施設を活用したアフタースクールモデル事業に1584万円などを盛り込んだ。

特別会計を含めた予算総額は1763億8682万円。一般会計の歳入は、市税が526億6426万円で47.1%を占める。

市の借金に当たる市債は104億5200万円で前年度から10.6%減。みどりの南小学校・中学校の建設が終了したことなどから減少した。

■洞峰公園、維持管理費に3億8734万円

つくば市は1日、洞峰公園(同市二の宮)の所有権が県から移管されたことを受け、2024年度当初予算案で維持管理事業費として3億8734万円を盛り込んだ。

公園施設の整備や料金など運営方針については、市が住民主体の協議会を設置し、検討する。事業費は協議会委員への謝礼や管理業務の委託料など。

協議会は年10回の開催を予定する。五十嵐立青市長は同日の記者会見で「市として初めての経験。運営理念やビジョンをしっかり共有したい」と指摘。「結論を急がず、より良い運営にしたい」と話した。

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