「最近、目がかすむ…」は放置したらダメ!今すぐできる"目の衰え度"セルフチェック

目の疲れや見えづらさを実感したことはないでしょうか。それはもしかしたら、「アイフレイル」と呼ばれる現象かもしれません。セルフチェックや予防方法を、薬剤師の山形ゆかりさんに聞きました。

「アイフレイル」=「目の機能低下」のこと

フレイルとは、加齢によって体の機能が低下し、健康障害に陥りやすい状態のことを指します。

つまり、加齢によって目の機能が衰え、さらに外的・内的ストレスが加わることで、目の機能が低下・またはそのリスクが高い状態が「アイフレイル」です。

「アイフレイル」が進行すると、白内障、緑内障、加齢黄斑変性といった病気にかかるリスクが高くなります。

ただし、早期に発見し適切な予防や治療をすることで、症状の進行を遅らせたり、緩和したりすることが可能とされています。

あなたは大丈夫?「アイフレイル」チェックリスト

アイフレイルのリスクが高いかどうか、以下の10個の項目をチェックしてみましょう。

・目が疲れやすい
・夕方になると見えづらい
・新聞や本を長時間見ることがつらくなってきた
・食事のときにテーブルを汚すことが多い
・眼鏡やコンタクトを使用しても見えづらいと感じることが多い
・まぶしさを感じやすい
・まばたきしないと焦点が合わないことがある
・直線が波打って見えることがある
・段差でつまずくことがある
・信号や道路標識を見落とすことが増えてきた

以上の項目に2個以上当てはまる場合、アイフレイルの可能性が高いので眼科を受診しましょう。

「アイフレイル」を予防するには?

眼科の定期受診

度数の合わない眼鏡やコンタクトの利用は疲れ目だけではなく頭痛や肩こりの原因になるため、最低でも年に一度は眼科で視力検査を行ってください。

コンタクトを終日使用している方の場合、3か月に一度の検査が望ましいとされています。

また、それ以外でも「見えづらい」と感じた場合や、健康診断で要検査となった場合は、眼科を受診することも大切です。

生活習慣の見直し

目の健康を損なう要因として、喫煙や高血圧、生活習慣の乱れや紫外線があります。

目の奥にある網膜という薄い膜には、多くの血管があります。加齢や高血圧、喫煙などでこれらの血管にストレスがかかると、血管がもろくなったり、異常な血管(新生血管)が発生したりするようです。

これらの血管から血液や血液成分が漏れ出して網膜に出血やむくみが生じることがあるので、血管を健康に保つことを意識しましょう。

適度な運動とバランスのとれた食事

アイフレイルの予防には適度な運動や栄養バランスのよい食事も大切です。

たとえば、ブルーベリーやナスは「アントシアニン」を多く含み、疲れ目や視力低下の予防が期待できます。

その他にも、レバーや卵黄に多く含まれる「ビタミンA」は、網膜の健康を保つといわれているので、積極的に摂りたい栄養素です。

「アイフレイル」予防は漢方もおすすめ!

漢方薬は「からだ全体の機能低下を改善する」「目に栄養を届けて加齢によるピントの調節機能を回復する」「水分の循環をよくしてドライアイを改善する」「血流をよくして目の周りの筋肉をゆるめたり、疲れを軽減したりする」といった観点で選びましょう。

漢方薬は心とからだの機能低下を根本から改善し、今起きている目の症状の改善だけでなく、健康を保ち続けることを目的としています。

おすすめの漢方薬

滋腎明目湯 (じじんめいもくとう):体力が虚弱な方におすすめです。目の炎症を抑え、潤いを与えるので過労や老化による眼精疲労、かすみ目、目の痛みに用いられます。

杞菊地黄丸 (こぎくじおうがん):疲れやすく手足のほてりや口渇がある方におすすめです。飲む目薬ともいわれ、老化によって衰えた腎の機能を高めることで、目のかすみや目の疲労などに用いられます。

このような漢方薬を空腹時に服用することで、アイフレイルの予防が期待できるでしょう。

ただし、漢方薬を服用する際には、自分の症状や体質に応じたものを選ばなければなりません。そこでおすすめなのが「あんしん漢方」のサービス。薬剤師がAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれるため、漢方薬の知識がない方も安心して服用できますよ。

あんしん漢方

〈この記事を書いた人〉

山形ゆかり●薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。症状・体質に合った漢方をスマホで相談、症状緩和と根本改善を目指す。

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